NY株式市場(9日)リジェネロンのコロナ治療薬はスピード承認なるか⁈−週末要因からの売り圧力に要注意
9日のニューヨーク株式市場でダウ平均は3日続伸して取引が始まりそうだ。
投票まで残り1ヶ月を切ったアメリカ大統領選挙を巡って各種世論調査でリードしている野党・民主党のバイデン候補による政権交代が、本格的に意識され始めている。
今月行われた2回のテレビ討論会では、野党・民主党のバイデン候補が支持率をじわりと広げる結果となった。現職のトランプ大統領は、副大統領候補のテレビ討論会も含め2連敗を喫した。コロナ感染からの電撃復帰も支持率の盛り返しに繋がっていないのが現状だ。
来週予定されていた大統領候補によるテレビ討論会への参加を見送ったトランプ大統領が猛反撃の決め手に欠いたまま選挙戦の終盤に突入すれば、バイデン候補による民主党政権の誕生と政権交代が、より一段と現実味を帯びることになる。ニューヨーク株式市場では民主党政権でも大規模な財政出動を期待している側面があろう。
ダウ平均は寄り付きで、前日の日中高値(2万8495ドル)や節目の2万8500ドルを見にいくことになる。上値を追うには、新規の買い手掛かりが求められよう。7日にリジェネロンが申請した抗体カクテル治療薬の緊急使用許可を、FDAがスピード承認するかどうかも確認したいタイミングだ。上値の重さが意識されれば、週末要因で戻り売り圧力が高まりやすい相場付きと見ている。ヨーロッパでは、イギリスやフランス、スペインでの新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う新たなロックダウンから目が離せない相場環境だ。
引き続き、ニューヨーク株式市場は、トランプ大統領の発言を見極めるスタンスが続いており、実際には「トランプ離れ」は起きていない。その上でバイデン候補の発言に大きく反応する局面もそう遠くないものと想定した上で週末金曜日を超えていく1日となる。
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