NY株式市場(6日)米追加景気対策で与野党協議が続く−トランプ大統領のコロナ経過観察を注視
6日のニューヨーク株式市場でダウ平均は、前日の上昇基調を継続して取引が始まりそうだ。
アメリカ議会の追加景気対策をめぐる与野党協議は、民主党のペロシ下院議長とムニューシン財務長官が、前日に続いて6日も継続協議する。前日に行われた両氏による協議では、与野党間で隔たりが大きい経済対策の規模で具体的な意見交換が行われたという。6日の協議は与野党間で大詰めに限りなく近い局面を迎えるとの期待感が高まっていることから、ダウ平均を押し上げる要因となりそうだ。ダウ平均は、9月16日に付けた直近高値(2万8364ドル)が視野に入る場面も見られよう。
一方で新型コロナウイルスへの感染で先週末から入院していたトランプ大統領は、5日夜に退院しホワイトハウスへ戻った。今後、コロナ感染の完治に向けて1週間ほどの経過観察が必要で、6日には再びコロナ治療薬「レムデシビル」を投与するという。トランプ大統領自身は、通常の大統領職務と共に大統領選挙の選挙戦に早期に復帰する方針と見られている。
ダウ平均は、先週末にトランプ大統領のコロナ感染でリスク・オフに傾いたあと、前日には退院から職務復帰までを折り込む形で400ドルを超える大幅高となり2万8000ドル台を回復する展開となった。ダウ平均は、6日の寄り付きで買いが先行したあとに戻り歩調を強めた反動から手仕舞い売りが出やすいことも想定しておきたところだ。
引き続き、トランプ大統領の健康状態に最大の関心が集まるほか、コロナ感染からの電撃復帰を果たしたトランプ大統領が、大統領選挙の支持率で巻き返せるかどうかを慎重に見極める必要があろう。まさに投票まで残り1ヶ月を切った大統領選挙の「風」を読むタイミングに入ったことになる。
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