調整入るも戻す、米支援策合意への期待続く、ポンドは安い=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/10/06 20:31
調整入るも戻す、米支援策合意への期待続く、ポンドは安い=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、円買いが先行したが、次第に値を戻している。欧州株は米株先物が軟調に取引されたあと、下げ渋りからプラスに転じる動きもみられている。為替市場は株式動向をにらんで、円買いの動きで始まり、ドル円は105.50付近、ユーロ円は124.20近辺、ポンド円は136.80近辺まで下押しされた。その後は、下げ一服となっており、ドル円105.60台、ユーロ円124.50付近まで反発。ユーロドルは1.17台後半から1.18近辺での振幅。トランプ米大統領の退院がリスク選好の動きにつながったが、足元では選挙戦略で思慮に欠ける行動だとの批判もでている。最新の世論調査ではバイデン氏支持が伸びている。一方で、米支援策合意への期待が続いており、株式市場の調整は浅くとどまっている。そのなかでポンドは軟調。ポンド円の反発力は弱く、137円台では売りに押されている。EUが英国との交渉での譲歩に消極的、交渉決裂も辞さすとの報道でポンド売りが一段と強まった。ポンドドルは1.29台前半へ、ポンド円は136円台なかばへと急落。

 ドル円は105円台後半での取引。105.60-70レベルでの揉み合いからやや下放れて、安値を105.52レベルまで広げた。欧州株が売り先行で取引されたことに反応した。しかし、その後は株式の下げ渋りとともにドル円も105.60台へと戻している。

 ユーロドルは1.17台後半での取引。ロンドン朝方に1.1800レベルまで買われたが、その後は売りに押される。欧州株安とともに1.1766レベルまで下落した。ただ、欧州株が上昇に転じるとユーロの下げも一服している。ユーロ円は124.69レベルまで買われた後、124.20レベルまで反落。その後は124円台半ばへと下げ渋り。取引中盤のポンド売りでは、対ユーロのフローも入り、ユーロ相場は底堅く推移している。序盤に発表された独建設業PMIは予想を下回った。ラガルドECB総裁からは、新型コロナ対策の行動制限が回復を遅らせているとの指摘があった。完全な回復は2022年末まで見込まれずとした。

 ポンドドルは1.29台前半での取引。朝方につけた1.3007レベルを高値にその後は上値重く推移している。取引中盤には、「EU、英首相設定の10月15日交渉期限を無視へ、英国の譲歩見込む」「EUは譲歩に消極的、交渉決裂も辞さず」との報道を受けて急落。1.2917レベルに安値を更新した。ポンド円は朝方に137.45近辺まで買われたあとは売り一色。取引中盤には136.44レベルまで下落し、約1円の下げ幅となった。ユーロポンドは0.9060-70で下支えされ、その後は一気に0.91台に乗せている。


minkabu PRESS編集部 松木秀明

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