アエリア Research Memo(3):3事業がカバーし合う事業ポートフォリオ

配信元:フィスコ
投稿:2020/10/05 15:23
アエリア<3758>の事業概要

1. 事業内容
ITサービス事業は、エアネットと(株)ファーストペンギンがともに安定収益を続けている。コンテンツ事業は、(株)サイバードの「イケメンシリーズ」や(株)リベル・エンタテインメントの「A3!」、「アイ★チュウ」などスマートフォンゲームの人気を背景に、IPビジネスの育成・拡張を進めている。アセットマネージメント事業は、不動産事業特有のリスクをコントロールしつつ、企画・調達・販売・運営の面で陣容が整いつつある。2019年12月期のセグメント別売上高構成比はITサービス事業18.1%、コンテンツ事業59.5%、アセットマネージメント事業22.4%で、2020年12月期第2四半期はそれぞれ14.0%、53.2%、32.8%となった。外部環境によってセグメント間の売上高構成比は伸縮するが、事業リスクに対して効果的な事業ポートフォリオが組まれていることが背景にあると言える。


安定収益源のデータサービス事業とASP事業
2. ITサービス事業
ITサービス事業の主力は、データサービス事業のエアネットとASP※事業のファーストペンギンで、ほかにシステムソリューションやコンサルティング、ソーシャルアプリの開発、ソーシャルメディアの支援などを行う会社もある。

※ASP:アフィリエイト・サービス・プロバイダ。販売者・購入者・紹介者を仲介し、販売者と紹介者の間の売上や報酬支払の管理、販売者と購入者の間の決済や商品引渡し代行などを行う。


エアネットは、クラウド型メールソリューション「ALLinOneメール」や飲食店向けクラウド型予約管理システム「リザーブキーパー」、独自オンラインストレージサービスを搭載した「WEBooth(ウェブース)」、ドメイン登録などISP※サービスなどを法人向けに提供している。データセンターを中心とした事業のため、非常に安定した収益を確保することができる。現在、テレワークの進展でスマートフォンなど携帯端末を利用することが増えているが、その際のセキュリティ対策の機能・オプションを拡充しているところである。テレワーク向けの主な新サービスは、端末紛失時のリモートロックなどセキュリティ対策のMDM (Mobile Device Management)アプリケーションや、標的型メール攻撃を無害化する「Active! zone」ホスティングサービス、経路情報により不審なメールを判別する国別経路情報表示オプションなどで、新規顧客の獲得や既存顧客のアップセルにつなげる考えだ。

※ISP(Internet Service Provider):公衆通信回線などによりインターネットへの接続を提供する事業者。


ファーストペンギンは、主力のASP事業において、幅広い情報商材※を取り扱うネット通販ポータルサイト(プラットフォーム)「infotop」を運営している。「infotop」に登録している販売者・購入者・紹介者は累計330万人以上、販売される商材も85,000件を超え、業績は高収益で安定的である。楽天市場に似たビジネスモデルと言われるが、情報商材という単一カテゴリーを扱っている点、商流を管理している点、紹介者(アフィリエイト・パートナー)が存在する点で大きく異なる。ASP事業のほか、ASP事業のノウハウを生かした広告事業、知識やノウハウをコンテンツ化するコンテンツプロデュース事業、決済代行サービス「AQUAGATES(アクアゲイツ)」を展開するペイメント事業、国内外で就職を支援する人材事業なども行っている。なお、「AQUAGATES」では、事前登録が不要で多種多様な決済に対応したオンライン決済サービス「Paidy(翌月払い)」を2019年10月に導入した。

※情報商材:厳格な審査基準のもとで扱われる資産運用や自己啓発など商品としての情報。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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配信元: フィスコ

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