中越パ、非開示だった今期最終は赤字転落、未定だった上期配当は無配転落

配信元:株探
投稿:2020/08/28 15:00
 中越パルプ工業 <3877> が8月28日大引け後(15:00)に業績・配当修正を発表。非開示だった21年3月期の業績予想は連結最終損益が33.5億円の赤字(前期は9.1億円の黒字)に転落する見通しと発表した。
 同時に、非開示だった21年3月期第2四半期累計(4-9月)の業績予想は連結最終損益が35億円の赤字(前年同期は5.3億円の黒字)に転落する見通しと発表した。

 業績悪化に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を見送る方針とした。下期配当は引き続き未定とした。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
  2020年5月14日公表の「2020年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)」では、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により業績への影響を合理的に算定することが困難であることから、2021年3月期の業績予想は未定としておりました。 新型コロナウイルス感染症の終息時期は不透明な状況でありますが、現段階において入手可能な情報をもとに一定の仮定を織り込み、業績予想を算定いたしましたので公表いたします。 紙パルプ業界におきましては、世界的な新型コロナウイルス感染拡大による景気減速での需要減に伴う売上減少により、非常に厳しい情勢が続いております。当社の主要製品である印刷情報用紙につきましては、イベントの中止やテレワークの普及等により、国内製紙産業全体の出荷量は対前年同期と比較し約3割の落込みが続いております。当社の生産活動においても需要に見合った非効率な生産を余儀なくされ、損益が大幅に悪化しております。新型コロナウイルス感染症による景気減速からの回復には時間を要すると考えられますが、今後の需要は徐々に回復に向かうと考えております。 このような状況下当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の終息後においても、紙・パルプの需要は新型コロナウイルス発生前の状態までは戻らないことを想定し、既に「事業戦略推進プロジェクト」を立ち上げ、生産体制再構築を含め様々な検討を行っております。現在取り組み中の中期3ヶ年計画『フォワード304』についてもさらに取り組みを加速し、情勢の変化に対応しリスクを吸収できるしなやかな企業グループを目指し、強固な収益基盤の構築に努めてまいります。

  当社は、株主価値と企業価値の持続的向上を目指し、業績の状況や企業体質の強化ならびに今後の事業展開等を勘案しながら充分な株主資本の水準を維持するとともに、株主各位に対する利益還元のための安定配当の実施を基本方針としております。 当期の配当金については未定としておりましたが、・新型コロナウイルス感染症の影響等により配当原資である親会社株主に帰属する当期純利益が大幅な損失見込みであるため・コロナ禍が引き続き継続することが予想されることから手元資金を確保するため・今後も需要が減退することが予想される印刷情報用紙主体である紙・パルプ製造事業の事業構造改革や新規事業への投資のために事業資金を投下するため等の理由から、当期の中間配当金については誠に遺憾ながら見送る方針を決議いたしました。また、期末配当金につきましては、未定のままとさせていただきます。 中間配当金について無配とさせていただきますこと、株主の皆様には深くお詫び申し上げます。今後は、コロナ禍や紙需要減退のなかでも収益を計上できる企業体質を築き上げ、早期に復配ができるよう努めるとともに、中長期的な企業価値の向上に努めてまいりますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
配信元: 株探

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