ヨコオとして初めて、最大定格電流15Aを可能にした、高定格スプリングコネクタを開発

配信元:PR TIMES
投稿:2020/08/25 12:47
~ 内部構造を一新し、多接点接続にしたことで高電流化を実現 ~

株式会社ヨコオ( 本社:東京都北区、社長:徳間孝之 )は、このたび、主に機器の着脱部に使用されるスプリングコネクタを、ヨコオとして初めて最大定格電流15Aに対応する新構造の高定格スプリングコネクタ(以下、SPC)を開発し、本年9月よりサンプル出荷を開始します。


最大定格電流15A対応のスプリングコネクタ

広く普及しているSPCの多くは最大定格電流2Aであり、例えば15Aの電流に対応するにはSPCを多数本並列に設置するなど方法に限りがありました。しかし、新構造の高定格SPCを使用すれば1本で15Aの電流に対応することが可能になり、機器の小型・省スペース化に貢献します。

SPCは、押し込まれたピンとチューブの内壁が接触して電流が流れるシンプルな構造のため、高い電流を流しながらSPCの温度上昇を抑えるのは難しく、周辺機器への影響を考えると、SPCで15Aもの高い電流を流すことは困難とされてきました。 しかし新開発の高定格SPCは、ピンとチューブ間の接点数を増やす構造に一新。多接点接続にすることで温度上昇を抑え、15Aもの高電流化を実現しています。 また、接点数を増やしたことで、耐振動性能や耐衝撃性能も向上し、過酷な使用条件下でも安定した性能を維持することが可能です。

2013年に、産業用ロボットに対する安全対策が変更され、定格出力80W未満の産業用ロボットであれば、安全柵などが必要ない環境で人とロボットが協働で作業をすることができるようになりました。これにより、多くのロボットメーカーから小型軽量な人協働ロボットが発売されるようになりましたが、ロボットアームとハンドとの接続部分に、小型軽量で多様なハンドに対応する、高定格なSPCが求められてきました。

さらに、内部配線の高電流接続箇所についても、新構造の高定格SPCであれば使用することが可能になり、省スペース化に加え、組み立て工程の簡易化に貢献できるのではと考えています。

ロボットアームなどの産業用機器市場において、今までSPCの利用が難しかった市場に対しても提供可能になることをきっかけに、新しい市場や活用シーンが広がっていくものと予想されます。

多くのお客様に、より広範囲な用途にSPCをご利用いただけるよう、長年培ってきた微細精密加工技術などのコア技術を生かし、今後もSPCの対応可能な定格電流範囲を拡充していきます。


<参考資料:製品概要>

■ 製品概要
製品名: 高定格スプリングコネクタ
サイズ: 外径φ3.8mm、φ2.0mmスルーホール端子、
 ※形状、寸法のカスタマイズは可能。カスタムハウジングとの組み合わせによる多極配列も可能
発売日: 2020年9月よりサンプル出荷開始
販売目標: 10万ピン(2020年度)

■ 製品特徴
・ 構成部品は、ピン、チューブ、スプリング、インナーコンタクト、インシュレーターの5点
・ インナーコンタクトによるピン、チューブ間の多接点接続
・ インシュレーターによるスプリングへの通電防止

■ 製品仕様




(注) ニュースリリースに記載されている内容は報道発表日時点の情報です。その後、予告なしに変更する可能性があります。あらかじめご了承ください。
配信元: PR TIMES

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