サイバー、ネットワン、イビデンなど

配信元:フィスコ
投稿:2020/07/27 16:02
<4751> サイバー 5760 -440急落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は285億円で前年同期比21.9%増、4-6月期は83億円で同12.3%減であった。堅調なネット広告などにより、市場予想はやや上回る着地になった。一方、注目度の高いAbema事業では、有料会員数の純増が5.3万人増にとどまり、4-6月期の8.3万人を下回った。巣ごもり需要が拡大する中で大幅な伸びも期待されていた中、ネガティブに捉えられているようだ。


<4062> イビデン 2980 -195急落。先週末の決算説明会において、米インテルでは新製品生産プロセスに遅れが生じていることを明らかにし、それに伴って製品の外注の可能性についてもコメントした。インテル向けに半導体パッケージを供給している同社にネガティブな影響が懸念されている。同様の観点から、新光電工<6967>も売り優勢の展開に。ただ、外注された場合やインテルから他社へのシフトがあっても、事業機会は残り影響は限られるとの見方も。


<6807> 航空電子 1429 -89大幅反落。先週末に第1四半期決算を発表。営業損益は17.4億円の赤字、新型コロナの影響による自動車用コネクタの需要減少などが響いた。未定としていた業績見通しも公表、上半期営業利益は10億円で前年同期比85.9%減益、通期では60億円で前期比57.2%減益としている。通期コンセンサスは100億円程度であったとみられ、下振れの形に。また、年間配当金は20円を計画し、前期比20円の減配としている。


<7518> ネットワン 4105 +355急騰。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は26.1億円で前年同期比52.8%の大幅増益となっている。会社通期計画の170億円、前期比3.2%増益に対して、売上高の季節性から進捗率は低いものの、増益率の高さから好調なスタートと受けとめられる。高水準の受注残高の順調な消化に加えて、大口販売によって新規事業の利益率改善も進んだもようだ。


<7022> サノヤスHD 183 +25急伸。政府が造船業に金融支援との一部報道が買い材料視されているもよう。中国や韓国に対抗して、輸送力の確保などを目指していくもよう。過去の報道でも、海運税制・造船支援制度などのスキームを構築するために合同会議を開催、11月までに方向性を取りまとめて答申すると伝わっていた。前期には再度赤字転落と業績の先行き不透明感が強い同社にとっての買い手掛かり材料につながっている。


<3969> エイトレッド 2000 -342急落。先週末に第1四半期決算を発表。営業益は1.3億円で前年同期比27.5%増、通期計画は6.5億円で前期比10.5%増益であり、順調なスタートと受けとめられた。ただ、テレワーク関連として市場の期待は高まっていたほか、直近ではクラウド関連のテラスカイ<3915>などが好決算で急騰していたため、3月安値から株価は2.5倍となっていた。サプライズの乏しい決算に出尽くし感から利食い売りが優勢に。


<3387> クリレスHD 560 +35大幅続伸。いちよし証券ではレーティングを「A」としてカバレッジを再開、フェアバリューを800円としている。家賃の引き下げ、不採算店舗の閉店、子会社の統合による間接費の削減、本社経費の削減などを進めており、こうした固定費削減効果によって、22年2月期営業損益は、21年2月期の80億円の赤字から22億円の黒字に回復すると見込んでいるもよう。


<9202> ANA 2373.0 +8.5一時急落。第1四半期営業損益が1600億円規模の赤字になったもようとの観測が報じられた。04年3月期以降では四半期として赤字額は最大に。新型コロナの影響による乗客数の急減が響いた。コスト削減効果で赤字額は市場予想から縮小し、引き続き財務も健全とされるが、足元で新型コロナの感染者数が再び増加しており、順調な回復基調が続くかには不透明感も残る。株価は後場に入り下げ幅を縮め、プラスに転じた。


<9267> GenkyDrugS 3940 +190大幅続伸。本日20年6月期の決算を発表、営業利益は43.4億円で前期比7.3%増益、20日に大幅上方修正した水準での着地となっている。一方、21年6月期は50億円で同15.2%増益の見通し、上半期の大幅増益を想定している。連続2ケタ増益と想定以上の好業績見通しを受けて、あらためて評価の高まる展開に。また、同時に発表した7月既存店売上高も6カ月連続の2ケタ増と好調をキープ。


<4676> フジHD 1024 +24続伸。22日に未定としていた21年3月期業績見通しを発表。営業利益は130億円で前期比50.6%減と大幅減益予想、市場予想は20億円程度下回る水準。一方、発行済み株式数の5.3%に当たる1250万株、100億円を上限とする自社株買いの実施も発表。外資の保有規制が適用されている放送会社の中にあって、自社株買い実施には意外感が強いとの見方も。

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