ドル円は105円台に下落 米経済の先行き不安によるドル売りに変化か=NY為替

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/07/25 00:59
 きょうのNY為替市場はドル売りの流れが続く中で、ドル円は105円台に下落している。6月安値が106円ちょうど付近に来ていたが、その水準を割り込み、ストップを巻き込んだようだ。一時105.80円付近まで下落し、来週は心理的節目の105円を試す展開になるか警戒される動きが見られている。

 米国での感染第2波拡大に加えて、米中対立も激化してきている。きのうは米新規失業保険申請件数が予想外の増加を示し、市場にはネガティブな雰囲気が広がった。また、失業給付に対する週600ドルの上乗せ措置の期限が来週に迫る中、追加対策がまだ決まっていないことも不安を呼び込んでいるようだ。

 期限切れとなった場合は何百万もの人に影響が及ぶと見られ、米政府や議会も12月末まで延長の方針を示しているが、給付規模は減額する方針。米追加対策は来週早々にも打ち出されると見られるが、一部からは、不十分だったり、遅過ぎたりする可能性もあるとの不安も聞かれる。

 為替市場はドル売りの流れが続いているが、これまでは市場が楽観的で、むしろ、リスク選好のドル売りだった。しかし、ここに来て、米経済の先行き不安によるドル売りに次第に変化しそうな気配も見せており、ドル円は下値警戒感を強めているのかもしれない。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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