NY株式市場(15日)ゴールドマンが予想を上回る好決算–ダウ平均は直近の大きな窓を穴埋めへ
15日のニューヨーク株式市場でダウ平均は4日続伸スタートへ。寄り付きで節目の2万7000ドルを試しながら上昇余地を探る展開となりそうだ。
ダウ平均はギリアド・サイエンシズのコロナ治療薬「レムデシビル」やファイザーのコロナ・ワクチン開発の進展を追い風に戻り歩調を強めるコロナ・ワクチン相場の様相を呈している。15日もモデルナのワクチン開発をめぐり第1段階の臨床試験で良好な結果が得られたと伝わっている。イギリスでもオックスフォード大学のワクチン開発に進捗が見られたことから、ワクチン開発の進展で世界経済の回復が進むとの期待感が継続する形で寄り付きを迎えそうだ。
本格化している主力企業の決算発表では、金融大手・ゴールドマン・サックスが取引開始前に発表した4–6月期決算でEPS・売上高ともにアナリスト予想を上回る内容となり、ウエルス・ファーゴを除きアメリカの主要大手銀行決算はこれまでのところ好調さを維持して峠を超える。
同じく取引開始前に発表された7月のニューヨーク連銀製造業景気指数は、プラス17.2と市場予想(プラス10)を大きく上回り、マクロ指標面でアメリカ経済の回復期待を後押ししそうだ。
ダウ平均は14日までに3日続伸する過程で強いレジスタンス・ラインとなっていた200日移動平均線(2万6223ドル)を上抜け、6月10日から11日に空けた大きな窓の穴埋めを試す株価水準に近づいてきた。
15日は6月10日の日中安値(2万6938ドル)を上回り穴埋めを捉えに行くだろう。長期移動平均線を奪還したことも追い風に長期投資家を始めとした需給面での好転期待が高まりそうで、アップサイドを試す動きに弾みが付きやすくなる1日と見ている。
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