「知ったら終い」となる可能性・・・!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2020/06/10 10:20

◆ 続落 - 107円後半へ


「(FOMCを控えた)ポジション調整」は、昨日も続きました。
米10年国債利回りは“さらに低下(0.80%)”し、これまで高騰していたNYダウも“引っ張られ(△300ドル)”ました。
このためドル円には“さらなる下落圧力”がかかり、“107.620円”へと値を落とすに至っています。

◆ 『イールドカーブ・コントロール』の行方がポイント - FOMC


こうした状況下、本日は「FOMC」が予定されています。

『イールドカーブ・コントロール(YCC)が議論される』との思惑が“米金利低下/ドル売り”を誘っている印象がありますので、これが否定されれば「一気の巻き戻し」も期待されるところです。
もちろん肯定されれば「さらなる下値追い」の懸念は増しますが、「ポジション調整」はすでに進行してきた経緯を持っています。
つまり「知ったら終い(噂で売って、事実で買い戻す)」となる可能性も、見え隠れしていることになります。

昨日記した“5/7~6/5の50%押し(107.916円)”を下回りましたので、「いい水準まで押した」は一旦引っ込めざるを得ないのが実状です。
しかし“6/2安値(107.477円)”はまだ割り込んでいない以上、「ポジション調整の範囲内」との認識を取り下げるほどではないと考えます。
発表次第の面は否めませんが、引き続き「丁寧な買い拾い」で対処したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:108.431(200日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、週足・一目均衡表先行スパン上限、6/5~6/9の38.2%戻し)
上値4:108.313(ピボット1stレジスタンス)
上値3:108.239(100日移動平均線、50/20週移動平均線、6/9NYタイム高値)
上値2:108.000(大台)
上値1:107.916(日足・一目均衡表基準線、20日移動平均線、週足・一目均衡表先行スパン下限/転換線、月足・一目均衡表基準線)
前営業日終値:107.738
下値1:107.620(6/9安値、50日移動平均線)
下値2:107.477(6/2安値、5/7~6/5の61.8%押し)
下値3:107.367(6/1安値、ピボット1stサポート)
下値4:107.278(日足・一目均衡表先行スパン上限)
下値5:107.197(-1σ)

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想