外国人買い15週ぶりの買い越し:日本証券新聞 伊藤 明

著者:伊藤明
投稿:2020/05/28 19:47

6月メジャーSQに向けて注目される過去最高水準の裁定売り残

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日経平均日足 出所:日本証券新聞Digital

本日の東京市場で日経平均は4連騰。巨額の2次補正予算によって景気の底割れ回避に対する期待感が高まりました。25日の緊急事態宣言の全面解除以降、買いの勢いが増し今週に入って4日間で上昇幅は1528円と大幅上昇。上値の目途とされていた200日移動平均線も上抜きました。ギャップアップのスタートから、前日までの上昇を受けて伸び悩む場面も見られましたが、引けにかけて騰勢を強めほぼ高値引けとなりました。引き続き出遅れ修正銘柄に物色の矛先が向かっている状況。売買代金は3兆3816億円と3兆円超えの大商い。

チャート上では陽線のほぼ「丸坊主」。4日連続の陽線で上放れが鮮明となっており、ボリンジャーバンドの+2σ(2万1510円)をサポートに、上値の目途と目されていた200日移動平均線(2万1656円)到達。2万2000円も目前となっておりますが、騰落レシオは136.27%と短期的には過熱感も。

5月第3週(5月18日から22日)の現物・先物合計の外国人買いが3863億円(現物772億円/先物3090億円)と15週ぶりの買い越しとなっており、過去最高水準の裁定取引の売り残2兆5707億円と共に注目されます。日銀のETF買いがボディブローの様に効いて、海外勢の先物ショートカバーが加速するか。6月12日にはメジャーSQが控えています。

伊藤明
株式会社日本証券新聞社 テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想