米大統領候補者選びがヤマ場に
新型コロナウイルスを巡る市場の混乱は、各国の金融・財政政策への期待でひとまず沈静化しつつある。そうした中、次の焦点は米大統領選となろう。本日3日は米国の14州で予備選挙が一斉に行われる「スーパーチューズデー」だ。中でも、市場は民主党の候補者選びに関心を寄せている。「スーパーチューズデー」は、カリフォルニア州やテキサス州などの大票田で党員投票が行われるとあって、候補者選びのヤマ場と位置付けられている。11月の本選でどの候補にトランプ氏と戦ってほしいのか、米民主党員の意向がここでおおよそ明確になるため注目を集めている。市場が最も恐れるシナリオは、民主党予備選をサンダース氏が勝ち抜き、そのままトランプ氏を破って大統領に上り詰めるというものだろう。サンダース氏の政策メニューには、法人税率引き上げ、国民皆保険、公立大学の無償化、発電事業の国有化、富裕税、銀行・証券分離の復活など、金融界が恐れるものが並ぶ。それだけに、「スーパーチューズデー」でサンダース氏がリードを広げる事になれば、株安・円高の動きが強まる可能性もある。米政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス」によると、2日時点の主な候補者の全米平均支持率はサンダース氏が28.5%、バイデン氏が20%、ブルームバーグ氏が15%となっている。なお、「スーパーチューズデー」の大勢が判明するのは日本時間4日昼前後になると見られる。