【これからの見通し】パンデミック・リスクで株全面安、リスク回避相場に週末調整入りにくいか

著者:MINKABU PRESS
投稿:2020/02/28 15:53
【これからの見通し】パンデミック・リスクで株全面安、リスク回避相場に週末調整入りにくいか

 今週は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の動きに、株式市場が記録的な下落を示している。週末では調整の買戻しが入りやすいのが通常の相場だが、現物売りが広がるなかでは反発の動きも期待薄となりそうだ。あすには中国の2月製造業PMIが発表される。春節後で初の数字とあって、新型コロナウイルスの影響がどの程度でるのかが警戒されている。事前のエコノミスト予想では前回の50から45へと低下する見込みとなっている。

 東京市場では株安・債券買い・円買い・原油安などリスク回避の動きが広がりをみせている。前日のNY市場でダウ平均は1190.95ドル安と記録的な下げ幅で引けたが、きょうの時間外取引でも300ドル超安となるなど、投げ売り状態には収束の兆しがみられていない。相場の暴風雨はまだ止みそうにない。

 この後に発表される経済指標は月末とあってかなり多い。ロンドン時間には、英ネーションワイド住宅価格指数(2月)、トルコGDP(第4四半期)および貿易収支(1月)、スイス小売売上高(1月)およびKOF先行指数(2月)、フランスGDP・確報値(第4四半期)、ドイツ雇用統計(2月)および消費者物価指数・速報値(2月)、南アフリカ貿易収支(1月)、インドGDP(第4四半期)などが発表予定。

 NY時間には、ブラジル失業率(1月)、カナダGDP(第4四半期および12月)、 カナダ鉱工業製品価格(1月)および原材料価格指数(1月)、米個人支出(1月)および個人所得(1月)、米PCEデフレータ(1月)、米卸売在庫・速報値(1月)、シカゴ購買部協会景気指数(2月)、ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(2月)などが発表予定。

 その他イベント関連では、バイトマン独連銀総裁、ホールデン英中銀委員、ブラード・セントルイス連銀総裁、カンリフ英中銀副総裁など金融当局者らの講演が予定されている。コロナウイルスが経済成長に不透明感を与えるなかでの発言内容となる。また、英国にとっては、合意なき離脱にリスクに対する対処はどうか。また、米国での新型コロナウイルス問題の指揮を執ることとなったペンス米副大統領がフロリダ州知事と会合を行う。

MINKABU PRESS 松木秀明

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