■要約
ビジネス・ブレークスルー<2464>は、インターネットを活用した遠隔型マネジメント教育サービスを主力事業とし、2005年にビジネス・ブレークスルー大学大学院(以下、BBT大学大学院)、2010年にビジネス・ブレークスルー大学経営学部(以下、BBT大学)を開学。また、2013年以降はインターナショナルスクール運営会社(学校名:アオバジャパン・インターナショナルスクール(以下、AJIS))を子会社化するなど、若年層、対面型教育サービスにも展開し、1歳の幼児から社会人までをカバーする「生涯教育プラットフォーム」を構築。経営ミッションである「世界で活躍するグローバルリーダーの育成」に取り組んでいる。事業セグメントは、リカレント教育事業(大学生から社会人を対象とした遠隔型/集合型教育サービス)とプラットフォームサービス事業(幼児から高校生を対象としたインターナショナルスクールの運営等)に区分している。
1.2020年3月期第2四半期累計業績
2020年3月期第2四半期累計(2019年4月-9月)の連結業績は、売上高で前年同期比1.0%増の2,690百万円、営業利益で同34.0%減の163百万円となった。売上高は2018年4月に新設した「AJB三鷹キャンパス」の生徒数増加や、2019年5月に「リトルエンジェルス・インターナショナルスクール(以下、LAIS)」をM&Aで取得したこと等により9期連続で増収、過去最高を更新した。一方、営業利益は将来の成長に向けた先行投資を実行したこと等で減益となったものの、おおむね会社計画に沿った進捗となっている。なお、インターナショナルスクールの生徒数は2020年3月期第2四半期末で1,072名(前期末929名)と1,000人の大台に乗せている。
2. 2020年3月期業績見通し
2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比4.8%増の5,616百万円、営業利益で同37.9%減の284百万円と期初計画を据え置いている。売上高はプラットフォームサービス事業における生徒数の増加や、リカレント教育事業における法人向け教育サービスの拡大により増収を見込んでいる。法人向けでは、2019年7月にITマネジメント領域における教育サービス等を行う(株)ITプレナーズジャパン・アジアパシフィック(以下、ITPJ)を子会社化したことも増収要因となる。一方、営業利益はプラットフォーム事業を中心とした先行投資費用の増加で減益を見込んでいる。なお、新サービスとして「BBTルーティン」を2019年7月にリリース。毎朝10分程度の時間でスマートフォンを使いながらビジネス課題を解き「学び」の習慣を身について行くサービスで、月額1,000円(税抜)と手軽な料金で提供している。法人企業から研修のフォローアップサービスとして利用したいとの声もあり、2021年3月期以降本格的にプロモーションを展開していく考えだ。
3. 成長戦略
同社は今後の成長戦略として、プラットフォームサービス事業では国際バカロレア(IB)※認定校としてバイリンガルプリスクールを都心に順次展開し、事業規模を現在の2倍程度まで拡大していく方針。2020年4月に「AJB中野キャンパス」を開校予定のほか、「AJIS光が丘キャンパス」についても校舎の改築を行っており、定員数を1割程度増やす計画で、2021年3月期までは将来の成長に向けた投資フェーズと考えている。リカレント教育事業では、法人向け教育プログラムの拡充や営業体制の強化を図り、「リカレント教育のBBT」としてブランドを確立し、リカレント教育市場での業界トップを目指す。
※国際バカロレア…国際バカロレア機構(本部:スイス ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラム。国際バカロレアは、国際的な視野を持った人材を育成するとともに、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)から大学進学ルートを確保することを目的として1968年に設置。年齢別にPYP(初等教育プログラム:3~12歳)、MYP(中等教育プログラム:11~16歳)、DP(ディプロマ資格プログラム:16~19歳)の3つに区分されている。生徒は、各学校でDP課程の修了後、国際バカロレア協会が実施する統一試験に合格することでディプロマ資格を得ることになる。2019年11月現在の認定校は世界153以上の国・地域で約5,000校、うち国内は105校。PYP、MYP、DPの全てのプログラムの認定を取得している学校はA-JISを含めて国内で8校となる。また、国内の大学で61大学が国際バカロレアを活用した入試を導入している。
■Key Points
・法人向け教育サービスが堅調に推移、プラットフォームサービス事業はグループ生徒数が1,000人を突破する
・成長のための先行投資負担により、2020年3月期は期初計画通りの増収減益となる見通し
・リカレント教育サービス、国際バカロレアの普及拡大に取り組むことで中長期的な収益成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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ビジネス・ブレークスルー<2464>は、インターネットを活用した遠隔型マネジメント教育サービスを主力事業とし、2005年にビジネス・ブレークスルー大学大学院(以下、BBT大学大学院)、2010年にビジネス・ブレークスルー大学経営学部(以下、BBT大学)を開学。また、2013年以降はインターナショナルスクール運営会社(学校名:アオバジャパン・インターナショナルスクール(以下、AJIS))を子会社化するなど、若年層、対面型教育サービスにも展開し、1歳の幼児から社会人までをカバーする「生涯教育プラットフォーム」を構築。経営ミッションである「世界で活躍するグローバルリーダーの育成」に取り組んでいる。事業セグメントは、リカレント教育事業(大学生から社会人を対象とした遠隔型/集合型教育サービス)とプラットフォームサービス事業(幼児から高校生を対象としたインターナショナルスクールの運営等)に区分している。
1.2020年3月期第2四半期累計業績
2020年3月期第2四半期累計(2019年4月-9月)の連結業績は、売上高で前年同期比1.0%増の2,690百万円、営業利益で同34.0%減の163百万円となった。売上高は2018年4月に新設した「AJB三鷹キャンパス」の生徒数増加や、2019年5月に「リトルエンジェルス・インターナショナルスクール(以下、LAIS)」をM&Aで取得したこと等により9期連続で増収、過去最高を更新した。一方、営業利益は将来の成長に向けた先行投資を実行したこと等で減益となったものの、おおむね会社計画に沿った進捗となっている。なお、インターナショナルスクールの生徒数は2020年3月期第2四半期末で1,072名(前期末929名)と1,000人の大台に乗せている。
2. 2020年3月期業績見通し
2020年3月期の連結業績は、売上高で前期比4.8%増の5,616百万円、営業利益で同37.9%減の284百万円と期初計画を据え置いている。売上高はプラットフォームサービス事業における生徒数の増加や、リカレント教育事業における法人向け教育サービスの拡大により増収を見込んでいる。法人向けでは、2019年7月にITマネジメント領域における教育サービス等を行う(株)ITプレナーズジャパン・アジアパシフィック(以下、ITPJ)を子会社化したことも増収要因となる。一方、営業利益はプラットフォーム事業を中心とした先行投資費用の増加で減益を見込んでいる。なお、新サービスとして「BBTルーティン」を2019年7月にリリース。毎朝10分程度の時間でスマートフォンを使いながらビジネス課題を解き「学び」の習慣を身について行くサービスで、月額1,000円(税抜)と手軽な料金で提供している。法人企業から研修のフォローアップサービスとして利用したいとの声もあり、2021年3月期以降本格的にプロモーションを展開していく考えだ。
3. 成長戦略
同社は今後の成長戦略として、プラットフォームサービス事業では国際バカロレア(IB)※認定校としてバイリンガルプリスクールを都心に順次展開し、事業規模を現在の2倍程度まで拡大していく方針。2020年4月に「AJB中野キャンパス」を開校予定のほか、「AJIS光が丘キャンパス」についても校舎の改築を行っており、定員数を1割程度増やす計画で、2021年3月期までは将来の成長に向けた投資フェーズと考えている。リカレント教育事業では、法人向け教育プログラムの拡充や営業体制の強化を図り、「リカレント教育のBBT」としてブランドを確立し、リカレント教育市場での業界トップを目指す。
※国際バカロレア…国際バカロレア機構(本部:スイス ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラム。国際バカロレアは、国際的な視野を持った人材を育成するとともに、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)から大学進学ルートを確保することを目的として1968年に設置。年齢別にPYP(初等教育プログラム:3~12歳)、MYP(中等教育プログラム:11~16歳)、DP(ディプロマ資格プログラム:16~19歳)の3つに区分されている。生徒は、各学校でDP課程の修了後、国際バカロレア協会が実施する統一試験に合格することでディプロマ資格を得ることになる。2019年11月現在の認定校は世界153以上の国・地域で約5,000校、うち国内は105校。PYP、MYP、DPの全てのプログラムの認定を取得している学校はA-JISを含めて国内で8校となる。また、国内の大学で61大学が国際バカロレアを活用した入試を導入している。
■Key Points
・法人向け教育サービスが堅調に推移、プラットフォームサービス事業はグループ生徒数が1,000人を突破する
・成長のための先行投資負担により、2020年3月期は期初計画通りの増収減益となる見通し
・リカレント教育サービス、国際バカロレアの普及拡大に取り組むことで中長期的な収益成長を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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