“動きづらい”は事実だが…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2019/12/06 10:34

◆“揺れ動き”すれども、“膠着”は変わらず…

※ご注意:予想期間は12月7日と表示されていますが、本日(12月6日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「米中協議」に進展は見られず、昨日は“膠着(揺れ動き)”に終始しました。

欧州タイム序盤には“109円ライン”に突っかかる場面が見られましたが、突破には至りませんでした。
昨日発表の米経済指標も“強め(米貿易収支は-472億ドルに赤字縮小/新規失業保険申請件数は20.3万件と4月以来の低水準)”が目立ちましたが、後押しになることはありませんでした。

一方で『トランプ弾劾決議案を月内に採決』と伝わったことから、NYタイムには“ドル売り”も目立ちました。
しかしながら“前日安値(12/4:108.429円)”を窺うには至っておらず、“108円半ば~後半”から外れることはありませんでした。

◆ただ“動かない”と決めつけるは禁物…?

「米中協議の行方」が引き続きテーマと見られますので、引き続き“収斂圧力”が値幅を限定させる展開は否めないところがあります。
このため本日予定される「米雇用統計」も、動意づくかは“未知数”といわざるを得ないのが実状です。
しかしながら「米自動車大手・GMのストライキ終結」「年末商戦向けの臨時雇用」という“ポジティブ”が期待され、反面「前哨戦は弱め」という“ネガティブ”を抱えています。
つまり“数値がブレる”といった可能性は、全くゼロという訳ではないことになります。

「米中協議の行方」に“神経を研ぎ澄ます”が基本であり、「FOMC(10-11日)/英総選挙(12日)」を前に“動きづらい”というのも事実ですが、“動かない”と決めつけることのないようにしておきたいところです。
もちろん“結果次第”ではありますが…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:109.284(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:109.205(12/3高値、+1σ、12/2~12/4の61.8%戻し、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:109.078(12/2~12/4の50%戻し、日足・一目均衡表転換線)
上値2:108.995(12/5高値、50週移動平均線、大台、ピボット1stレジスタンス)
上値1:108.864(200/20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線)
前営業日終値:108.749
下値1:108.655(12/5安値、ピボット1stサポート)
下値2:108.533(50日移動平均線、-1σ)
下値3:108.429(12/4安値、月足・一目均衡表転換線、ピボット2ndサポート、10/3~12/2の38.2%押し水準)
下値4:108.234(11/14安値、11/21安値、日足・一目均衡表先行スパン上限、-2σ、週足・一目均衡表転換線、ピボットローブレイクアウト)
下値5:108.011(10/3~12/2の50%押し、大台)


※12:45 誤字修正
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想