■12月2日(月)■ボックス圏の動きへ移行する日経平均

著者:堀篤
投稿:2019/12/02 08:48

底打ちが近いか?

先週の東京市場は、上がりそうで上がらない、23500円近辺の壁の強さを実感した週となった。この23500円近辺の壁は、テクニカルというよりは需給関係のなす業だと考えた方が良いだろう。いずれ、売りがこなされれば、上に行く可能性は高い。しかしながら、今週以降しばらくは、22500円~23300円程度の狭い範囲でのボックス圏の動きへと、移行する可能性が高いだろう。
 市場の関心事は、米中貿易摩擦に関する年内合意があるか否かだ。先週27日のトランプ政権による香港人権法案への署名を受け、中国の態度硬化が懸念され、これによる貿易摩擦問題への飛び火が、市場関係者を不安にさせている。
 この米中合意の動向が株式市場に与える影響は大きいが、先週から始まった米国の年末商戦が、NY市場に与える影響もまた、軽視できない。一部には、ブラックフライデー(米国の消費イベント)などの盛り上りが例年よりも下火だったとするレポートもあり、数値的な裏付けが待たれるところだ。
 この二つの要因、米中合意と消費動向を見極めた時点で、株価は底値をうつだろう。
堀篤
日本マネジコ、東京スコットマネジメント代表取締役
配信元: 達人の予想