近くて遠い下値メド…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2019/11/21 10:33

◆“リスク回避フロー”先行も、“揺れ動き”は継続…

※ご注意:予想期間は11月22日と表示されていますが、本日(11月21日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


米上院で前日に可決した「香港人権法案」を背景にした“リスク回避フロー”が、昨日は先行しました。
しかし“長続き”することはなく、“崩れる”こともありませんでした。
“前日終値(108.538円)”をわずかに上回る“108.614円”で引けたドル円は、膠着感を強めつつあります。

トランプ大統領は『香港人権法案に署名の見通し』と伝わっていますので、引き続き本日も“リスク回避フロー”が先行する可能性は否めないところがあります。
しかし「部分合意の年内実現は可能」との見方も根強いものがあるだけに、“大きく崩れる”は期待薄ともいえます。

◆割り込むと“ストップロス”が絡む可能性は否めないが…?

“50日移動平均線(本日は108.278円)”で支えられている格好ですので、仮に割り込むと“ストップロス”を絡める可能性はゼロではありません。
しかしすぐ下には“11/4安値(108.179円)”が控えており、“実需絡みのドル買いオーダー”も期待される水準でもあります。

テクニカル的な節目(下値メド)となるのは、“大台(108円)”と重なる“10/3~11/7の50%押し(107.985円)”ですが、これは「近くて遠い下値メド」といえるかもしれません。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:109.070(11/18高値、50週移動平均線、+1σ)
上値4:108.963(200日移動平均線、大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:108.835(11/19高値)
上値2:108.763(日足・一目均衡表転換線、20日移動平均線、11/20高値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:108.686(日足・一目均衡表基準線)
前営業日終値:108.614
下値1:108.451(月足・一目均衡表転換線、-1σ)
下値2:108.348(11/20安値、ピボット1stサポート)
下値3:108.279(50日移動平均線)
下値4:108.179(11/4安値、11/14安値、ピボット2ndサポート)
下値5:108.086(-2σ)
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想