世界的なバリュー株として位置づけられている日本株への資金流入は継続【クロージング】

配信元:フィスコ
投稿:2019/11/08 16:03
8日の日経平均は4日続伸。61.55円高の23391.87円(出来高概算16億2000万株)で取引を終えた。中国と米国は関税を段階的に撤回することで合意したと、中国商務省の報道官が明らかにしたと伝えられたことが材料視され、オプションSQに絡んだ資金の影響もあり、日経平均は23500円に乗せて始まった。その後、23591.09円まで上げ幅を広げる局面もみられたが、米中交渉の行方を見極めたいとする慎重姿勢もあり、前引け間際には23313.41円と下げに転じる局面もみられた。しかし、断続的な資金流入は継続しており、大引け間際には23400円を回復するなど、底堅い相場展開が続いた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数、値下がり数が拮抗。セクターでは、精密機器、鉄鋼、輸送用機器、卸売、倉庫運輸、ガラス土石が上昇。半面、化学、金属製品、不動産、繊維、空運、その他製品が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、テルモ<4543>、ソフトバンクG<9984>トレンド<4704>、キリンHD<2503>トヨタ<7203>が堅調。一方で、ファーストリテ<9983>資生堂<4911>東エレク<8035>が冴えない。

決算発表がピークを迎える中で決算内容を受けた値動きが目立っているが、ここのところは東証1部の値上がり数と値下がり数が拮抗している状況が多くみられており、バリュー株への見直しといった資金シフトが出てきているようである。金価格が大きく下落するなど安全資産に向かっていた資金の逆流もみられてきており、世界的なバリュー株として位置づけられている日本株への資金流入は継続しそうである。

一方でメルカリ<4385>の決算を受けた下落影響があるものの、マザーズ指数の弱い値動きが続いている。連日年初来高値を更新する日経平均に対して、中小型株を主導する個人のセンチメントは依然として不安定といったところであろう。来週も決算発表のピークが続くが、主力処は概ね通過し、来週は中小型株の決算が本格化する。決算がアク抜け的な動きにつながるようだと、相対的に出遅れている中小型株への見直しの流れも意識されてくることになりそうだ。

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配信元: フィスコ

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