ドル/円、上昇一服で方向感模索へ=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2019/11/07 08:52

ドル/円、上昇一服で方向感模索へ

昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%下落。米中通商協議の部分合意が12月にずれ込む可能性があるとの報道を受けて108.82円前後まで小緩むなど、109円台前半の上値抵抗を克服できずに調整含みの展開となった。米中合意期待による月初来の上昇がひとまずストップした形で、改めて方向感を模索する局面に入った模様。108円台後半には、20日移動平均線(108.65円前後)や日足一目均衡表の転換線(108.59円前後)が通っており、この水準を維持できれば短期上昇トレンドも維持されよう。改めて109.30円の上値抵抗突破を試す展開も想定し得る。一方、108.60円前後の下値支持を下抜けるようなら108.00円に向けて調整が深まる可能性もある。いずれにせよ、目先的な市場の関心は米中問題に向けられている。米中通商協議に絡む新たな手掛りがなければ108.60-109.30のレンジ内でもみ合う事になるだろう。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想