上昇局面にある
武田薬品は、今年5月に、アイルランドの製薬会社、シャイアー買収の影響によって最終赤字が3830億円となる見通しと発表し、株価は4300円近辺から3600円程度まで急落した。
この市場評価は、シャイアー社の利益寄与が始まる来期業績への期待よりも、財務体質の悪化に対して、危機感が生じた結果だと言える。シャイアー買収で、武田グループの売上は2倍近くになる一方で、借入が5兆円強にまで拡大する影響が、株価に色濃く出た。
薬価引き下げの影響が色濃く出る国内市場よりも、海外の優良企業買収によって世界戦略に注力する、という戦略は、この業界においては正しい選択だと言える。中期的な観点から考えれば、武田薬品の一時的な貸借対照表の毀損を、過度にマイナス要素として考え過ぎだ、といえるだろう。
しかし、この状態から、株価はようやく脱しつつある。
直近四半期で、赤字幅の減少や、債務圧縮が実現され、役員らも、今後の財務体質強化に自信を持っていることが、株式市場にも伝わり始めている。
株価は、こうした背景からじりじりと上昇をしており、先週末にはちょうど4000円を回復したところだ。前回高値の4300円の復帰、さらに、その前の高値4800円近辺への上昇も、視野に入ってくる可能性がある。
この市場評価は、シャイアー社の利益寄与が始まる来期業績への期待よりも、財務体質の悪化に対して、危機感が生じた結果だと言える。シャイアー買収で、武田グループの売上は2倍近くになる一方で、借入が5兆円強にまで拡大する影響が、株価に色濃く出た。
薬価引き下げの影響が色濃く出る国内市場よりも、海外の優良企業買収によって世界戦略に注力する、という戦略は、この業界においては正しい選択だと言える。中期的な観点から考えれば、武田薬品の一時的な貸借対照表の毀損を、過度にマイナス要素として考え過ぎだ、といえるだろう。
しかし、この状態から、株価はようやく脱しつつある。
直近四半期で、赤字幅の減少や、債務圧縮が実現され、役員らも、今後の財務体質強化に自信を持っていることが、株式市場にも伝わり始めている。
株価は、こうした背景からじりじりと上昇をしており、先週末にはちょうど4000円を回復したところだ。前回高値の4300円の復帰、さらに、その前の高値4800円近辺への上昇も、視野に入ってくる可能性がある。