センチメント悪化も、一旦の“下値メド”には到達済…!?

著者:武市佳史
投稿:2019/08/26 10:58

◆米中報復関税合戦を嫌気 - 年初来安値を更新

※ご注意:予想期間は8月27日と表示されていますが、本日(8月26日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


注目のパウエルFRB議長講演は「追加利下げは示唆」、ただ「大幅利下げ/複数回利下げは言及せず」でした。
直後こそ“ドル売り”に反応したものの、“想定の範囲内”+“米株式の上昇”が行く手を阻み、反応は限定的でした。

あぁ、それなのに…。
 『米製品(750億ドル相当)に報復関税を発動(中国)』
 『直ちに追加関税を引き上げ(米国)』
「米中懸念の激化」がマーケットを覆い、マーケットは“リスク回避姿勢”に包まれました。
ドル円は“105.254円”へと値を落とし、そして週明けの本日には“104.444円”への年初来安値更新を見せています。

◆“蒸し返し”には警戒が必要だが…?

ただ緊張状態は高水準で維持されると見られるものの、その後は“105円台”への反発に転じています。
あくまでも“利益確定の買い戻し”と見られますが、同水準には“200月移動平均線(104.428円)”が通っています。
“センチメントの悪化”は否めませんが、テクニカル的には“一旦下げ止まりやすい”と見ることは可能ということになります。

あとは「“リスク回避⇒円買い”の蒸し返し(多分欧米タイム以降…)」には引き続き警戒が必要であり、“買い拾い”はまだ早いと考えます

が、“拍車がかかる”かは微妙と見たいところです。
あくまでも“現時点では”ということになりますが…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

106.769(8/15高値、8/23高値)
106.424(20日移動平均線)
106.294(ピボット1stレジスタンス)
106.195(8/23高値後の76.4%戻し)
106.000(大台)
上値5:105.860(8/23高値後の61.8%戻し)
上値4:105.607(日足・一目均衡表転換線、8/23高値後の50%戻し)
上値3:105.477(-1σ)
上値2:105.332(8/23終値、8/23高値後の38.2%戻し)
上値1:105.000(大台、8/23高値後の23.6%戻し)
本日始値:104.788(ピボット1stサポート)
下値1:104.632(18/3/23-26安値)
下値2:104.428(200月移動平均線、-2σ)
下値3:104.292(ピボット2ndサポート)
下値4:104.000(大台)
下値5:103.561(16/6/24~16/12/15の76.4%押し)
103.436(100月移動平均線)
103.330(ピボットローブレイクアウト)

注1:窓を空けてのスタートなので基準を本日始値としています。
注2:普段より値幅を拡大しています。

11:25 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想