いよいよジャクソンホール
昨日のドル/円は終値ベースで約0.2%下落。ただ、値動きは106.20-60円台の比較的狭いレンジ内に留まった。市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が本日、米ワイオミング州ジャクソンホールで行う講演待ちとなっている。議長のスピーチ内容は7月米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で示したようなタカ派的なものとなる公算は小さいだろう。ただ、米政策金利先物は9月18日の25bp(0.25%)利下げをほぼ100%織り込むとともに、年内のさらなる追加利下げも8割以上織り込むなど、市場の見方はきわめてハト派的だ。議長のスピーチがそうした市場の見方以上にハト派に傾く事は考えにくく、ドル安材料にもなりにくいと見る。短期筋の円買いポジションの積み上がりを考慮すれば、むしろドル高・円安に振れる可能性もありそうだ。もっとも、追加緩和期待の剥落で米国株や資源価格が崩れるようだと円が強含む事も考えられる。パウエルFRB議長の講演前後は資産市場の動向にも注意を払いたい。なお、スピーチは日本時間23時から始まる予定となっている。