今週の日経225予想 企業決算と中国経済指標に注目(8/5週)

著者:山口哲也
投稿:2019/08/05 13:25

【先週の日経225の動向と今週の主要イベント】

今週の主要経済指標
先週の日経225(TFX)は大幅に反落。週初21,694円で寄り付いた日経225は米国の利下げ期待から21,822円まで上昇する場面も見られましたが、トランプ大統領が中国に対し不満を表明したことやFOMC後のパウエルFRB議長の会見がマーケットの想定していたほどハト派ではなかったこと、更にトランプ大統領が対中追加関税の実施をツイートしたことなどから大幅安となり、21,000円を割り込む展開となりました。先週末の終値は20,936円。

今週の主な経済指標は以下のとおりです。特に米中問題が再燃する中で、中国の経済指標に注目です。また、世界の金利動向という観点では、2つ。1つ目は豪州やNZをはじめEM各国の中央銀行の金融政策発表があります。もう1つはFED要人発言で、日本時間6日午前2時半にブレイナードFRB理事、同7日午前1時にブラード・セントルイス連銀総裁、同7日13時にエバンス・シカゴ連銀総裁の発言があり、全員今年のFOMCにおける投票権があります。なお、特に2人の連銀総裁は、FED内でもハト派的な考え方をしているように見受けられます。また、今週は国内企業の決算発表が山場となり、決算動向にも注目です。今週末からお盆休みとなる方も多いかと思われますが、ポジションサイズやストップロスなどリスク管理をしっかりおこないお盆休みに入りたいものです。

【日経225(TFX) 週足 チャート】

【日経225(TFX) 週足 チャート】
日経225(TFX)の週足チャートです。
移動平均線は上から順に52週MA(21,707円)、26週MA(21,489円)、13週MA(21,248円)でそれぞれが下向きとなっています。また、価格は各移動平均線の下側に位置しており、これらはチャートポイントとして意識されます。
先週お伝えしたとおり、俯瞰的に週足チャートを見ると相場は24,576円と19,029円を頂点とするトライアングルとなっています。
トライアングルは一般的に5波以上で構成さることが多いと言われ、5波目でトライアングルの下辺を下回ってきているため、中期的な売買戦略は引き続き戻り売りです。

【日経225(TFX) 日足 チャート】

【日経225(TFX) 日足 チャート】
日経225(TFX )の日足チャートです。
200日移動平均線(21,392円)と一目の雲(上限21,431円、下限21,305円)、基準線(21,366円)、転換線(21,343)がそれぞれ下向きで、価格はその下側に位置しています。
ストキャスティクスは%Dが9%、Slow%Dが25%となっており、スピード調整も予想されますが、その場合であっても買いは様子見で、再度、ストキャスティクスの下降トレンドを確認して戻り売りといった売買戦略を考えています。
レジスタンスは21,000円(7月の安値や遅行スパンに対する基準線)、サポートは6月の安値20,337円。

このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想