往き過ぎ感があるが、下放れとしては“初動”…!? - ここは“一旦様子見”
◆108円割れ - “ハト派”のFOMCを受けて…
※ご注意:予想期間は6月21日と表示されていますが、本日(6月20日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
注目のFOMCは、「政策金利」こそ想定通り“据え置き”でした。
しかし「声明(『忍耐強く』の文言削除)」「ドットチャート(17人中8人が年内利下げを想定)」「パウエル議長の記者会見(適切な対応をとることを検討)」は、筆者の想定以上に“ハト派”でした。
このため金利面から“ドル売り”が促され、“108円割れ”へと値を落としていきました。
一方でこれは“株高”を促す要因でもあり、NYダウは“3日連続の続伸”を演じています。
リスク面から“円買い”は抑制されやすく、“108円割れ”では急速に下げ渋って昨日の取引を終えています。
◆動きなしがコンセンサスも、動かなければ…? - 日銀会合
こうした中、本日は日銀金融政策決定会合が行われます。
前回会合で“フォワードガイダンスを変更”したばかりという状況ですので、今回は“据え置き”“フォワードガイダンスも変更なし”がコンセンサスとなっています。
ただFRB/ECBが“ハト派(金融緩和)”へと軸足を移しつつある中、「(日銀が)何も動かなければ」金利面から“円買い”が進行しても不思議ではありません。
少なくとも本稿執筆時の下落は、“そうした思惑を鑑みた仕掛け”と見るのが自然です。
“やや往き過ぎ(仕掛け過ぎ)”の印象はありますが、下放れとしては“初動”であり、また“見誤ったばかり”という状況でもあります。
「マーケットとの温度差」は依然としてありますが、ここは“いったん様子見”とし、「日銀のスタンス(『少なくとも2020年春頃まで』とされる期間のさらなる延長等の有無)」を確認したいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:108.614(6/19高値、20日移動平均線)
上値4:108.508(ピボット1stレジスタンス)
上値3:108.428(月足・一目均衡表先行スパン下限、6/17~6/19の61.8%戻し)
上値2:108.311(6/17~6/19の50%戻し)
上値1:108.178(日足・一目均衡表転換線)
前営業日終値:108.099(-1σ)
下値1:108.000(大台)
下値2:107.880(6/7安値、6/19安値)
下値3:107.771(1/10安値、6/5安値、1/3~4/24の61.8%押し※、ピボット1stサポート)
下値4:107.510(1/4安値、-2σ、ピボット2ndサポート)
下値5:107.082(ピボットローブレイクアウト、大台)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。
10:57 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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