米国/英国勢が回帰 - どちらに攻めてくるのか…?あるいはこないのか…?

著者:武市佳史
投稿:2019/05/28 10:54

◆流動性低下の中、比較的堅調…

※ご注意:予想期間は5月29日と表示されていますが、本日(5月28日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「ポンドがやや軟調」だったことを除けば、やはり昨日は「比較的堅調」な推移を見せました。

「米中通商協議を巡る懸念(円高圧力)」は幾分和らぎ、「本邦勢のドル買い」も後押しした印象があります。
朝方に“先週末安値(109.270円)”と面合わせたドル円は、その後は“緩やかに”買い戻されていきました。

◆米国/英国勢の回帰がポイント

ただし「リスク回避姿勢」こそ緩和しているものの、「リスク選好姿勢」に傾斜しているわけではありません。
特に昨日は「流動性低下⇒積極的な売買は手控えられる」という特殊要因もあり、「“上値は重い”も相変わらず」といった様相は続いています。

「幾分戻した」とはいっても、まだ“週足・一目均衡表先行スパンの雲下限(109.590円)”を回復したわけではありません。
そうした中、本日は「米国/英国勢が回帰」してきます。
どちら方向に攻めてくるか…? あるいは攻めてこないか…?

◆基本は「好悪入り混じる」になりやすいと見るが…?

「反EU派が大躍進」と報じられた欧州議会選ですが、実質的には「大善戦の類」と見られるだけに、これを背景にした「リスク回避傾斜は期待薄」と見るのが自然です。
しかし「イタリア財政懸念」との一部報道はまだ完全に織り込んだとはいい切れないだけに、これを材料に仕掛けてくると見ることは可能…?

基本的には「好悪入り混じる」になりやすく、「大きくは崩れない」と考えています。
しかし割り込んでしまっただけに、「一旦様子見」とせざるを得ない…。
昨日も記したように、本日は「米国/英国勢の動向(仕掛け的な動きの有無)」を確認したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:110.135(5/21~5/24の61.8%戻し、20日移動平均線)
上値4:109.970(5/21~5/24の50%戻し、日足・一目均衡表転換線、大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:109.805(5/21~5/24の38.2%戻し、月足・一目均衡表転換線)
上値2:109.743(5/24高値、月足・一目均衡表基準線、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:109.590(週足・一目均衡表先行スパン下限、5/27高値、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:109.531
下値1:109.453(週足・一目均衡表基準線、-1σ、週足・一目均衡表基準線)
下値2:109.270(5/24-27安値、ピボット1stサポート)
下値3:109.144(5/14-15安値、ピボット2ndサポート)
下値4:109.022(5/13安値、大台、ピボットローブレイクアウト)
下値5:108.724(2/1安値、-2σ)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:18 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想