ドル/円、米中重要指標がカギに
昨日のドル/円は109円台後半へと小反発した。トランプ米大統領の発言などで、米中間の貿易摩擦を巡る懸念が幾分和らいだ。米中問題は、次のヤマ場が6月のG20になるとの見方が多い事もあって、短期的な視点での相場材料としては旬を過ぎたと見られる。本日はアジア株の反発が見込める事から、ドル/円も底堅く推移しよう。ただ、世界景気の先行きに対する不透明感が拭えず、米長期金利の戻りが鈍い地合いではドル/円の大幅な反発は期待しにくい。110円台に接近すると戻り売りが強まる事も考えられる。そうした中、本日はアジアタイムに中国4月鉱工業生産や同小売売上高が発表される。また、NYタイムには米4月小売売上高や同鉱工業生産の発表が予定されている。ドル/円が110円台を回復して反発局面に入るためには、米中の重要経済指標で市場心理の好転を後押しする必要があろう。