ドル買い強まる FRBと他中銀との格差に再び注目も=NY為替前半

著者:MINKABU PRESS
投稿:2019/04/24 02:35
 きょうのNY為替市場はドル買いが強まっている。イースター休暇明けで市場参加者も戻って来ているが、ドル買いから入っているようだ。このところの米経済指標が好調で、次のFRBの行動は利上げとの見方も再び浮上し始めているようだ。そのような中で、ユーロ圏の指標は依然として弱く、ECBはハト派色を強めている状況。英中銀もEU離脱の行方が依然として混沌とする中で、年内の利上げ期待は後退している。

 ドルのバリュエーションは高過ぎるとの見方も多いが、市場は米国と他国の金融政策の方向感の格差に改めて注目しているとの指摘も聞かれる。

 市場ではこれまで高まっていた先行き懸念を後退しているようだ。今週は1-3月期のGDP速報値の発表が控えているが、4月に入ってから発表になっている指標に好調なものが多く、予想を上方修正する動きが相次いでいる。現段階の予想のコンセンサスは2.2%に上昇。

 ドル円は一時112円台を回復。しかし、112円台に入ると上値抵抗が強まり力強さがない。ユーロ円やポンド円、カナダ円などクロス円の下げが強まっており、ドル円の上値を圧迫している模様。

 ユーロドルは売りが強まっており、一時1.12ドルを割り込む場面も見られた。5月下旬に実施される欧州議会選挙まではユーロは上値が重いとの見方も出ているようだ。ポピュリスト政党が議席を伸ばしそうだが、ユーロやEUを巡って不安定な状況も警戒される。先週発表のIMM投機筋の建玉データによると、ユーロのネットでのショートポジションは減少していたが、ユーロのリバウンドには不十分との指摘も聞かれた。

 ユーロドルは一時1.1190ドル近辺まで下落したが、目先は今月安値の1.1185ドルと3月安値の1.1175ドル近辺が意識される。

 ポンドも下値模索となっており、ポンドドルは1.2930ドル近辺まで下落。200日線と100日線を下回っている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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