今週の日経225相場予想 上値を試す展開?(4/8週)

著者:山口哲也
投稿:2019/04/08 13:49

【先週の日経225の動向と今週の主要イベント】

今週の主要経済指標
先週の日経225(TFX)は小幅続伸。中国の3月製造業PMIの結果を受けて週初4月1日に21,818円と前週末比3円高で寄り付いた日経225(TFX)は、新元号の発表などもあり底堅い展開でスタート。その後も米中通商協議が進展するとの期待感から主要な海外株価指数が概ね堅調に推移する中で、日経225もしっかりした値動きとなり、小幅ながら上伸し21,890円で引けました。

今週の主要経済指標は図のとおりで、米国のインフレ動向(消費者物価指数、生産者物価指数)とユーロ圏の金融政策動向(ECB理事会)、FOMC議事要旨に注目です。
本邦株式市場においては、安川電機やファーストリテイリングなどの決算発表も控えており、注目されます。
また、海外に目を向けると海外でも大手の第1Q決算発表があることに加え、先週末までワシントンでおこなわれていた米中通商協議は事務レベルでの電話協議が継続。11日からG20財務相・ 中銀総裁会議、イギリスのEU離脱の行方にも注意が必要です。
マーケットはリスクオンムードの中、米国のハト派的な金融政策(FOMC議事要旨)や決算発表などにより底堅い展開が続きそうな印象ですが、米中通商協議は実質的に進展しているとは言えないとの声があり、また、イギリス議会のごたごた、中東の地政学的リスクの高まりなど、突発的なリスクも想定しておきたいところです。

【日経225(TFX) 週足 チャート】

【日経225(TFX) 週足 チャート】
日経225(TFX)の週足チャートです。
ストキャスティクスは上昇基調で推移しており、22,065円に位置する52週移動平均線がレジスタンスとして意識される一方で、21,344に位置する下向きの26週移動平均線や21,288円に位置する上向きの13週移動平均線がサポートとして意識されます。
今週は基本的には買いスタンスで考えており、22,000円へのトライとこの水準の上方ブレイクを予想しています。
なお、ストキャスティクスが下降基調になるようであれば、買いは決済、売りで仕掛けたいと考えています。

【日経225(TFX) 日足 チャート】

【日経225(TFX) 日足 チャート】
日経225(TFX )の日足チャートです。
以前からお伝えのとおり、雲のねじれが相場の転換点となり、先週も底堅い展開となりました。200日移動平均線(21,955円)に上値を抑えられる形となっていることから、日足チャートにおいても22,000円処がレジスタンスとして意識されていると考えられますが、基準線(21,453)が上向きで転換線(21,541)を上回ってきており、均衡表の好転となっています。(一目均衡表の買いサインの1つ)また、目先は21,453円や21,541円が当面のサポートになると見ています。
基準線や基準線と転換線の位置、雲の状態などから中短期的には上昇トレンドと考えられ、押し目買いを考えたいところです。
ただし、ストキャスティクスが80%を割れて、下降基調となる場合には売買スタンスはニュートラルに変更します。

このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想