イグニス Research Memo(5):2019年9月期1QはVR事業への先行費用で営業損失計上も計画どおり(2)

配信元:フィスコ
投稿:2019/04/02 15:05
イグニス<3689>の決算動向

3. 新規事業の進捗
(1) VR事業
子会社パルスが展開するVR事業については、前述のとおり、Virtual Live Platform「INSPIX」の開発加速とIP創出のプロジェクトに取組んでいる。第1弾となるVRアイドルユニット「えのぐ」については、2018年11月28日にユニバーサルミュージックよりメジャーデビューを果たすとともに、公式ファンクラブの開設や世界初となるバーチャル握手会の開催、ライブビューイングの開催など本格的な活動を開始し、SNS等累計フォロワー数(ファン数)※1も158,000(前期末比122%)を突破した。2019年4月7日にはグループ結成1周年を記念し、Virtual Live Platform「INSPIX」を活用した初のARライブ※2をDMM VR THEATERにて開催予定である。また、ほかにも女性VRアイドルに限らない複数のプロジェクトが進行中※3であり、IPによる多様なマネタイズ(チケット、グッズ、ファンクラブ、音楽、ゲームなど)の早期実現を目指す。また、「INSPIX」についても、フェーズ3(自宅から参加できるVRライブ体験の実現)に向けて、高価なVR-HMD(ヘッドマウントディスプレイ)に依存しない「スマホ版 INSPIX(仮)」の開発を進めている。

※1 Twitter、Instagram、YouTube、ファンクラブ、その他のフォロワー数+登録数。
※2 チケット料金は5,000円。
※3 「えのぐ」に続く第2弾として、秋元康氏と日本テレビ放送網(株)が共同で行う声優グループをプロデュースする「ボイスタープロジェクト」への参画、第3弾として、パルスとタレントプロモーション等を手掛ける(株)ジャストプロが設立した合弁会社の(株)ミラクルプロから女性キャラクターを起用したプロジェクトを進めている。これら以外でもAIアイドルプロジェクト「VAI」等、複数のプロジェクトを準備中。


医療分野についても、順天堂大学との「慢性痛み刺激緩和」の研究が進んでおり、早期収益化に向けて準備中である。

(2) その他
a) AIロボット活用による検査工程自動化
AI技術を活用した自動外観検査ロボット「TESRAY」については、まだ開発・検証段階であるものの、2018年11月に開催された「ET/IoT Technology Award 2018」((一社)組込みシステム技術協会主催)にてスタートアップ優秀賞を受賞。2019年1月には「第3回スマート工場EXPO」へのブース出展を行っており、認知度向上に向けて弾みを付けることができた。

b) 医療機関向けSaaS
医療機関向けSaaS「FOREST」を導入した医療機関(現時点では非開示)においてオンライン診療を進めており、利用患者数は順調に伸びている。

c) IoT関連
持分法適用関連会社であるロビットが展開するスマートフォン連動型カーテン自動開閉機「めざましカーテンmornin’ plus」は着実に販売実績を上げており、累計販売個数は41,000個を突破。「2018年度グッドデザイン賞」((公財)日本デザイン振興会主催)を2年連続で受賞した。技術や販売ノウハウの蓄積を含め、今後の事業展開に向けて様々な可能性を探っている段階と言える。

d) フード関連
また、持分法適用関連会社mellowが展開する「TLUNCH」についても、利便性の高さや需要の大きさ等を背景として足元で急激に拡大しており、出店スペースは100(前年同期比161%増)を超え、流通総額(累計)は10億円(同188%増)、食数(累計)は152万食(同186%増)を突破した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)


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