今夜発表の米貿易収支に警戒

投稿:2019/03/27 18:24

今夜発表の米貿易収支に警戒

ドル円は先週からのリスクオフが一旦収まったことで110円ミドルまで回復しています。買い戻しも一巡して、ここからは材料探しとなりますが、あしもとでは明日から始まる米中通商協議や、その後予定されている日米通商協議を控えて、今夜発表の米貿易収支に注目しています。貿易赤字に敏感なトランプ大統領ですから対中、対日の貿易赤字額が大きくなっていればツイッターなどで不満を漏らす可能性は高く、警戒が必要となります。

■マーケットはリスクオフ継続か
FRBが明確にハト派のスタンスを示し、米長期金利が低下していくなか、欧州や中国経済も明るくありません。このようなモメンタムでは消去法的に円が選好されやすく、ここからのドル円上昇はなかなかイメージができません。
今週に入り、ドル円下値攻めの第1ラウンドは終了しましたが、第2ラウンドはきっかけ待ちだと思っています。下落のトリガーは、欧州経済や、ブレグジットかもしれません。もしくは力技で短期金利を異常なほど上昇させているトルコかもしれません。何がきっかけで崩れるかはわかりませんが、混在するリスク要因から警戒するべきはやはりダウンサイドになるのではないでしょうか。期末のドル買いフローやショートカバーに振らされる展開も考えられますが、上昇局面では戻り売りを検討します。
井口喜雄
トレイダーズ証券 為替ディーラー
配信元: 達人の予想