【新興国通貨】メキシコ、エネルギー部門のかじ取り難しく
格付け大手S&Pはメキシコの格付け見通しをネガティブに下方修正、格付け自体はBBB+で維持した。
同国の格付けは 昨年10月にフィッチが見通しをネガティブに引き下げており(格付け自体は同じくBBB+)
二社の格付けて今年引き下げの危機という格好に。
ちなみに大手3社の残り一つムーディーズはA3(A-に相当)で見通しも安定的と一つ上にいる。
石油関連の動向が重石となっている状況。
大規模な債務を抱える国営石油公社ぺメックスに対して、総額55億ドル(約6000億円)規模の支援を先月15日に打ち出したメキシコ政府だが、同社の有利子負債は1000億ドルを超えているといわれており、厳しい状況が続く。
こうした中、先週エネルギー部門の民間関与を低くする方針を打ち出したことで、ぺメックスの状況に対する悪影響が懸念されており、今回の格付け見通し引き下げで、警戒感が広がっている状況。
また、メキシコ政府が打ち出している石油の国内増産計画も実現にはかなり高いハードルがあるとみられており、今後の動向を見極めたいという意識が強い。
昨年12月に誕生したロペスオブラドール政権に対する国内の期待感は依然高く、支持率も高い。もっとも、新政権誕生後に市場で進んだペソ買いの動き(20.60台から18.80台へドル安ペソ高)は、先週半ばで一服。その後は調整の動きもあってやや値を戻している(19.50近くまで)。今後のペソの動きには要警戒という状況になっている。
minkabuPRESS編集部山岡和雅
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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