MRKHLD Research Memo(8):マルコ事業では、店舗及び新商品展開と顧客数拡大が順調に進捗

投稿:2019/02/20 15:38
■中長期持続的成長への取り組みと進捗状況

2. 中期成長戦略の進捗状況
新中期経営計画『MAP2020』は、1年目の2019年3月期から修正を余儀なくされている。MRKホールディングス<9980>の親会社であるRIZAPグループが、事業構造改革の一環で新規M&Aの原則凍結を打ち出したためだ。したがって、既存事業と新規事業という2つの成長の軸のうち新規事業の拡張に関する取り組みは一旦ペースダウンし、既存事業であるマルコ事業と、2018年3月期末に取り込んだエンジェリーベが手掛けるマタニティ・ベビー用品関連事業の2つの領域で成長を追求していくことになる。

同社はトップライングロースについてはマルコ事業の店舗展開と新商品展開を主軸とする成長戦略で臨んでいる。一方エンジェリーベ事業については、トップライングロースもさることながら、2019年3月期は生産・仕入等業務プロセス全般にわたるコスト削減の徹底による売上総利益率の改善に注力している状況だ。

(1) マルコ事業の店舗戦略
同社は2018年3月末時点で、全国に206店舗を展開していた。それをベースに、『MAP2020』の当初計画では新規出店30店舗以上/年と店舗の移転・全面改装30店舗以上/年という積極的な施策を掲げた。しかしながら前述のように2019年3月期第2四半期までの業績が計画を大きく下回ったことや、『MAP2020』の一部修正などを受けて、新規出店を年間10~15店舗、移転・改装を年間15~20店舗へと計画を修正している。

2019年3月期は、新規出店では、新宿に新規顧客専用の店舗であるAvenir MARUKO新宿センタービル店を初めて出店したほか、ターミナル駅での新規出店(大宮店、広小路伏見店、博多口店、あべの店)や、かつて店舗があった地域での出店(知多半田店、広小路伏見店、釧路店、宮崎橘通店等)を行い、合計10店舗を新規に出店した。

移転・改装については、全店舗についてサロン化を目指した改装に取り組んでいる。これまでの店舗は、体型補整下着の装着技術の指導という機能が優先され、事務所のような雰囲気、デザインの店舗だった。これを、顧客がくつろげると同時にMARUKOブランドのユーザーであることを誇りに思えるようなサロン風のデザインへと一新することを目指している。改装に際しては、フィッティングルームの増設(従来店舗は3~4ヶ所、改装店舗は7~10ヶ所)も図るため、店舗面積の標準が従来の30坪平均から新店舗は40~50坪へと拡大することになる。それゆえ、今般の改装計画は店舗の移転を伴うケースも多くなるとみられる。こうした移転・全面改装の投資効果を上げるため、店舗の統合も適宜取り入れていく方針とみられる。一例として、2019年3月期においては、上野店と神田店を統合して新生の上野店を移転オープンしたことが挙げられる。

(2) マルコ事業の商品戦略
マルコ事業ではMARUKOブランドの体型補整下着について5シリーズを展開するほか、MARUKOブランドを外した『m_fit』ブランドで低価格帯商品を販売している。1つのシリーズのモデルライフは4~5年とされている。

同社は2017年11月に、それまでの基幹シリーズであった『カリーユ』の後継として『カーヴィシャス』を発表し、これが大いなる好評をもって受け入れられているのは前述のとおりだ。前述のモデルライフに照らすと『カーヴィシャス』の好調は2020年3月期以降も継続すると期待される。

セカンドブランド的位置付けの『m_fit』については、顧客の要望を反映して『m_fit sports light』を発売し、現在は『m_fit ZERO』と合わせて2つのシリーズで展開している。

新商品戦略の詳細については、当然のことながら明らかにされていないが、同社の価格帯は同業他社と比較して高級・高価格帯に集中していることから、2020年3月期以降は『m_fit』のような中・低価格帯のラインアップの充実が図られる可能性があると弊社では推測している。前述のように、同社の商品群はライバル企業と比較して高価格帯に寄っている。それでも高いブランドロイヤリティを獲得して現在の同社がある。一方で中価格帯や低価格帯は同社にとっては未開拓であり、その市場を取り込むことは新たな成長エンジンを獲得することにつながると期待される。

(3) マルコ事業のKPIの状況
マルコ事業における店舗戦略と商品戦略は順調に効果を挙げている。マルコ事業のKPI(重要経営評価指標)として顧客数や顧客単価があるが、いずれも順調な推移となっている。

前述のように同社の顧客数は57万人を超えるが、半期もしくは1年といった一定期間内に購入実績を有する顧客をアクティブ顧客と称している。この数が2017年3月期を底に明確に回復基調にある。第3四半期(累計期間)ベースでは2017年3月期第3四半期の49,437人を直近の底としてその後は回復基調をたどり、2019年3月期第3四半期には58,607人に達した。通期ベースでも2017年3月期は56,796人だったものが2018年3月期には61,505人に上昇した。第3四半期実績に照らすと2019年3月期はさらに拡大する見通しだ。

また、新規顧客(新規来店者数)が増加した点も、将来につながる大きな成果と言える。2019年3月期第3四半期(累計期間)は29,550人と前年同期の24,333人から20%以上の増加となった。店舗数増加や新規顧客専門店舗の開設、『カーヴィシャス』や『m_fit sports light』など新製品の投入といった各施策に加え、TVCMやインターネット広告など多彩なメディアプロモーションを実施したことが奏功したとみられる。

顧客単価(1人当たり年間平均購入額)は、2016年3月期の223,851円を直近の底としてその後は上昇が続き、2018年3月期は239,444円に達した。2019年3月期は、第2四半期(累計)の平均単価(1人当たり6ヶ月間の平均購入額)が162,817円と、前年同期の165,099円から低下した。これは『カーヴィシャス』の生産遅延による客離れを防ぐべく旧製品の値引き販売をしたためとみられる。しかしながら『カーヴィシャス』の生産体制の安定化により、当第3四半期(累計)の平均単価は202,736円と、前年同期の195,180円を上回っており、2019年3月期は再び前年同期比で上昇基調に戻る見込みだ。単価面での懸念も払拭されたと言うことができるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)


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配信元: フィスコ

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