■プロスペクト<3528>の業績動向
● 2019年3月期第2四半期の業績概要(実績)※
※今回の決算発表と同時に2018年3月期第2四半期の一部数値も改訂されており、本レポートではすべて改訂された数値を使用している。
(1) 損益状況
2019年3月期第2四半期業績の連結業績は、売上高3,380百万円(前年同期比3.1%減)、営業損失1,907百万円(前年同期1,006百万円の損失)、経常損失1,483百万円(同295百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失1,569百万円(同1,869百万円の利益)となった。
大幅な営業損失となった最大の要因は、2017年7月に子会社化したTPJFが株式市場の下落により大幅な評価損を計上したことによる。しかし現金の流出を伴う損失ではなく、あくまで評価損なので、連結ベースでの最終損益には影響するが、手元資金への影響は少ない。それ以外の各事業セグメントは後述するようにほぼ計画どおり推移した。
(2) セグメント別状況
a) マンション分譲
2019年3月期第2四半期においては、62戸、2,527百万円の新規契約(前年同期は77戸、3,015百万円)を行い37戸を引渡した。その結果、売上高は1,472百万円、セグメント利益は53百万円となった。
b) 土地建物
2019年3月期第2四半期には、契約実績はなかった。(前年同期も契約実績及び販売実績はなし)。
c) 注文住宅
山形県を主な事業エリアとして、戸建住宅の建築請負やリフォーム工事等を行っているが、2019年3月期第2四半期においては、36棟、976百万円の新規契約(前年同期は21棟、590百万円)を行い、13棟を引渡し、売上高は620百万円、セグメント損失28百万円を計上した。(前年同期は11棟、476百万円の売上高、55百万円のセグメント損失)。
d) アセットマネジメント
日本株式の運用及び調査業務、不動産投資助言代理業務及び不動産投資を行う事業で、2019年3月期第2四半期は、株式市場の下落により保有有価証券に評価損が発生、その結果、売上高は-1,233百万円、セグメント損失は1,386万円を計上した。(前年同期は132百万円の売上高、19百万円のセグメント利益)。ただし、あくまで評価損であり現金の流出を伴う損失ではない。また仮に2019年3月期末に株式市場が回復した場合には、これらの評価損が計上されないこともあり得る。
e) 建設事業
推進工事及びプレストレスト・コンクリート(PC)工事等を行う事業で、2019年3月期第2四半期は、売上高は2,302百万円、セグメント利益は53百万円を計上した。(前年同期は1,798百万円の売上高、5百万円のセグメント損失)。
f) 再生可能エネルギー事業
自社で運営する太陽光発電設備で発電した電気を電力会社に販売する事業で、売上高は321百万円、セグメント利益は77百万円を計上した。
2018年9月末の稼動数は7ヶ所(朝来PJ、香取PJ、牛久PJ、陸前高田PJ、仙台PJ、宇都宮徳次郎PJ、東広島PJ)となり、同社持分の発電量は18.90MWとなった。現在、4ヶ所(山武南PJ、成田神崎PJ、岡山県英田光PJ、熊本八代PJ)が建設中であり、今後完成次第順次稼動を開始する予定だ。
g) その他
同社が所有しているマンション等を一般顧客向けに賃貸する事業が主で、売上高19百万円(前年同期18百万円)、セグメント利益4百万円(同5百万円)を計上した。
(3) 財務状況
財務状況は引き続き安定している。2019年3月期第2四半期末の資産合計は39,378百万円となり、前期末に比べ1,163百万円減少した。流動資産は24,420百万円となり同3,232百万円減少したが、主な要因は現金及び預金の減少5,072百万円、有価証券の増加797百万円などによる。一方で固定資産は14,958百万円となり、同2,069百万円増加したが、有形固定資産の増加2,085百万円、無形固定資産の減少77百万円、投資その他の資産の増加62百万円による。
負債合計は17,186百万円となり、前期末に比べ1,863百万円増加した。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少161百万円、短期借入金等の増加379百万円、長期借入金の増加1,910百万円などによる。純資産合計は22,192百万円となり、同3,026百万円減少となったが、主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が減少したことによる。
(4) キャッシュ・フローの状況
2019年3月期第2四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは3,249百万円の支出であったが、主な支出は税金等調整前四半期純損失の計上1,483百万円、役員賞与引当金の減少725百万円、受取利息及び受取配当金の減少342百万円、仕入債務の減少329百万円、営業投資有価証券の増加1,119百万円など。投資活動によるキャッシュ・フローは2,877百万円の支出であったが、主な支出は有形固定資産の取得2,059百万円、貸付けによる支出895百万円、主な収入は有価証券の売却による収入100百万円などであった。財務活動によるキャッシュ・フローは1,105百万円の収入であったが、主な収入は長短借入金の増加2,304百万円などで、一方で主な支出は配当金の支払い1,719百万円など。この結果、期間中の現金及び現金同等物は5,072百万円の減少となり、四半期末の現金及び現金同等物の残高は5,579百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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● 2019年3月期第2四半期の業績概要(実績)※
※今回の決算発表と同時に2018年3月期第2四半期の一部数値も改訂されており、本レポートではすべて改訂された数値を使用している。
(1) 損益状況
2019年3月期第2四半期業績の連結業績は、売上高3,380百万円(前年同期比3.1%減)、営業損失1,907百万円(前年同期1,006百万円の損失)、経常損失1,483百万円(同295百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失1,569百万円(同1,869百万円の利益)となった。
大幅な営業損失となった最大の要因は、2017年7月に子会社化したTPJFが株式市場の下落により大幅な評価損を計上したことによる。しかし現金の流出を伴う損失ではなく、あくまで評価損なので、連結ベースでの最終損益には影響するが、手元資金への影響は少ない。それ以外の各事業セグメントは後述するようにほぼ計画どおり推移した。
(2) セグメント別状況
a) マンション分譲
2019年3月期第2四半期においては、62戸、2,527百万円の新規契約(前年同期は77戸、3,015百万円)を行い37戸を引渡した。その結果、売上高は1,472百万円、セグメント利益は53百万円となった。
b) 土地建物
2019年3月期第2四半期には、契約実績はなかった。(前年同期も契約実績及び販売実績はなし)。
c) 注文住宅
山形県を主な事業エリアとして、戸建住宅の建築請負やリフォーム工事等を行っているが、2019年3月期第2四半期においては、36棟、976百万円の新規契約(前年同期は21棟、590百万円)を行い、13棟を引渡し、売上高は620百万円、セグメント損失28百万円を計上した。(前年同期は11棟、476百万円の売上高、55百万円のセグメント損失)。
d) アセットマネジメント
日本株式の運用及び調査業務、不動産投資助言代理業務及び不動産投資を行う事業で、2019年3月期第2四半期は、株式市場の下落により保有有価証券に評価損が発生、その結果、売上高は-1,233百万円、セグメント損失は1,386万円を計上した。(前年同期は132百万円の売上高、19百万円のセグメント利益)。ただし、あくまで評価損であり現金の流出を伴う損失ではない。また仮に2019年3月期末に株式市場が回復した場合には、これらの評価損が計上されないこともあり得る。
e) 建設事業
推進工事及びプレストレスト・コンクリート(PC)工事等を行う事業で、2019年3月期第2四半期は、売上高は2,302百万円、セグメント利益は53百万円を計上した。(前年同期は1,798百万円の売上高、5百万円のセグメント損失)。
f) 再生可能エネルギー事業
自社で運営する太陽光発電設備で発電した電気を電力会社に販売する事業で、売上高は321百万円、セグメント利益は77百万円を計上した。
2018年9月末の稼動数は7ヶ所(朝来PJ、香取PJ、牛久PJ、陸前高田PJ、仙台PJ、宇都宮徳次郎PJ、東広島PJ)となり、同社持分の発電量は18.90MWとなった。現在、4ヶ所(山武南PJ、成田神崎PJ、岡山県英田光PJ、熊本八代PJ)が建設中であり、今後完成次第順次稼動を開始する予定だ。
g) その他
同社が所有しているマンション等を一般顧客向けに賃貸する事業が主で、売上高19百万円(前年同期18百万円)、セグメント利益4百万円(同5百万円)を計上した。
(3) 財務状況
財務状況は引き続き安定している。2019年3月期第2四半期末の資産合計は39,378百万円となり、前期末に比べ1,163百万円減少した。流動資産は24,420百万円となり同3,232百万円減少したが、主な要因は現金及び預金の減少5,072百万円、有価証券の増加797百万円などによる。一方で固定資産は14,958百万円となり、同2,069百万円増加したが、有形固定資産の増加2,085百万円、無形固定資産の減少77百万円、投資その他の資産の増加62百万円による。
負債合計は17,186百万円となり、前期末に比べ1,863百万円増加した。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少161百万円、短期借入金等の増加379百万円、長期借入金の増加1,910百万円などによる。純資産合計は22,192百万円となり、同3,026百万円減少となったが、主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が減少したことによる。
(4) キャッシュ・フローの状況
2019年3月期第2四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは3,249百万円の支出であったが、主な支出は税金等調整前四半期純損失の計上1,483百万円、役員賞与引当金の減少725百万円、受取利息及び受取配当金の減少342百万円、仕入債務の減少329百万円、営業投資有価証券の増加1,119百万円など。投資活動によるキャッシュ・フローは2,877百万円の支出であったが、主な支出は有形固定資産の取得2,059百万円、貸付けによる支出895百万円、主な収入は有価証券の売却による収入100百万円などであった。財務活動によるキャッシュ・フローは1,105百万円の収入であったが、主な収入は長短借入金の増加2,304百万円などで、一方で主な支出は配当金の支払い1,719百万円など。この結果、期間中の現金及び現金同等物は5,072百万円の減少となり、四半期末の現金及び現金同等物の残高は5,579百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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