2015年のフラッシュ・クラッシュとは状況が違う?ドル円は100円トライの展開か

著者:ひろぴー
投稿:2019/01/03 22:52

ドル円が一時105円割れ

あけましておめでとうございます。
2019年もよろしくお願い致します。

さて、年明けから為替市場が大きく動いています。株式市場は為替との連動性が弱かったのですが、ドル円が110円を割り込んでからそれらしい値動きになってます。
輸出企業の一部はドル円の想定レート110円程度にしているところもありますから、明日の大発会はそれらの売りが出てくる可能性があります。
※トヨタの想定為替レートは米ドル円110円、ユーロ円は130円。

生保などの投資信託や機関投資家も、この急な円高ですから、ヘッジも遅れている可能性があります。
これまでの相場では、機関投資家が110円手前で買いを入れているはずですが、それもいとも簡単に貫通してしまい、今ではただの含み損です。そのため、戻ったところで売り場を探してくると思われます。
そのため、明日の東京市場で回復を見せたところでは売りが優勢となりやすいでしょう。

それでも、こういったオーバーシュート相場でなおかつ年末年始です。流動性が薄いため、非常にボラティリティの高くなりやすく難しい状況です。新規でポジションを取るのならば低めのレバレッジで良いでしょう。すでにポジションが含み益の方は、その利益を削らない程度に少量を追加して対応すると良いのではないでしょうか。

アップルショック

1月2日のNYクローズ後、Appleが業績見通しの下方修正を発表。2019年の業績の下方修正観測が出はじめております。
これは中国経済の減速と米中貿易摩擦のダブルパンチで、中国のApple Storeへの客足が減少傾向にあると、CEOが下方修正の原因について言及したことが今回の急落に至りました。
世界最大で最強の企業の下方修正は、ショックが大きかったようです。

昨晩のダウは-500ドルからその下落幅を帳消しし、先月の急落分の戻りを試し、さらに上昇余地は拡大したと意識される展開でのクローズ。そして、シンガポール時間からギャップオープンし本日に至ります。
ここ数日は、戻りを売ったプレイヤーもいれば、このきつい上昇に損切りを迫られたプレイヤーもいるでしょう。

ここから上がろうとしているタイミングで、このギャップオープンはきつい展開です。ある程度ポジションが精算されて今一度、上を見始めている矢先の出来事ですから、不意打ちとなったかと思われます。
今晩と、そして明日に控えた雇用統計までには、苦しくなっているポジションはもう少し精算されると思います。

落ち着きどころを探すにはもう少し時間がかかりでそうですが、上値は重いでしょう。

2015年とは状況が違う

ドル円週足チャート
2015年のフラッシュ・クラッシュの際には、積み上がっていた買いポジションがあり急落となりましたので、現在とは状況が違います。これまで2年近く、ドル円は10円のレンジ相場が続きました。ここからエクスパンションを始めるタイミングなのかもしれません。

週足レベルで大きな下落相場が起こるとすれば、ローソク足の陰線としては十分な長さです。
オシレーター指標のRCIを見てみると、長期の52はまだ下方向を向いておりませんので、次週からとなるでしょう。
RCI26も0.00すら割り込んでませんし、この下落トレンドに発生するならばまだ下落トレンドの初動に過ぎないと思われます。
RCI9はこれから売られすぎゾーンに突入しますが、張り付いてもおりません。
ここからトレンドが成熟できるテクニカル条件は揃っておりますので、ショートは継続してスイングしたいと思います。

ドル円が105円まで下落しますと、日本の上場企業の大半の2019年3月時の想定レート水準を下回り始めます。この為替手当は、まだ十分処理できていないでしょうし、戻ったところは売りが断続的に入ってきそうです。
GPIFなどの公的機関からも外債ヘッジもしなければならなくなってくるでしょうから、どれをとっても円高要因しか残りません。良くて105-110円レンジでしょうか。ここからは、105円や100円方向を前提としたトレード戦略を行うトレーダーが増えてきそうです。

昨年末に出てきたアナリストの2019年の為替相場予想を見ると、100円割れの予想が少なかったように感じます。この2年あまりにも大人しかったため、ドル円のレンジ予想も100〜115円としているイメージがあります。
こういったタイミングから相場は大きく大衆の想定を外れ始めるので、思い切って90円とか95円ぐらいをターゲットに狙ってトレードしてみるのも面白そうです。
ひろぴー
H&Iトレード株式会社代表
配信元: 達人の予想