米株の大幅反発でドル円に買い戻しも FRBは景気に配慮か=NY為替前半

著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/12/19 03:07

 きょうのNY為替市場、ドル円はNY時間に入って買い戻しが優勢となっており、112円台半ばで推移している。米株式市場が大幅反発していることからドル円も買い戻されているようだ。ただ、ロンドン時間には前日の流れを引き継ぎ112円台前半まで値を落としいた。きょうの100日線は112.40円付近に来ているが、その水準を一時割り込んでいる。100日線は今年4月以降、下落局面でも維持されてきた水準でもあり、明日のFOMCの結果を受けての動向が注目される。

 きょうもドル自体も売り優勢で、ドルインデックスは1年半ぶりの高値から下落する展開が続いている。FOMCでFRBが景気に配慮し、来年に利上げを一旦停止する可能性を示唆してくるのではとの見方がドルを圧迫している模様。米国債利回りも8月以来の水準に低下。

 ドル円は現在、112.60円付近で一旦上値を止められており上値は重い。目先は100日線の水準を維持して終えられるか注目される。もっとも明日のFOMCを受けての動き次第ではある。

 ユーロドルはNY時間に入って伸び悩んでいる。ロンドン時間にはドル売りの流れを引き継いでユーロドルは買い戻しが優勢となり、1.14ドル台を回復していた。ただ、1.14ドル台に入ってからの上値が重い。今月に入ってユーロドルも下げ止まりの気配を見せており、21日線の水準は維持しているものの、概ね1.13ドル台でのレンジ取引が続いている。

 米経済の先行き不透明感が強まる中で米利上げ期待が後退しており、ドルは上値が重くなっているが、ユーロがドル安の受け皿になっていない状況が続いている。この日発表のIfo景況感指数も2年ぶりの低水準だったが、米経済と同時にユーロ圏経済の不透明感も増しておりユーロも上値が重い。ユーロ安・ドル安で互いに相殺しあっており、ユーロドルは今年の安値圏でのレンジ取引が続いている状況。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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