＜話題の焦点＞＝白熱する“福袋”商戦、キーワードは「平成最後」

　天皇陛下が１９年４月３０日に退位し、皇太子さまが５月１日に即位することに伴い、「平成最後の○○」という言葉が多く聞かれるようになった。今年も残すところ約１カ月となり、そろそろ気になり始めるのが初売りで販売される“福袋”だ。各百貨店は平成の３０年間を振り返るさまざまな福袋を企画し、売り上げ増に期待を寄せている。

　松屋<8237.T>は、「平成ドリーム福袋～平成の思い出を振り返り、体験できる福袋～」というテーマを掲げた。世代を超えて共有できる話題を提供することで、幅広い世代に楽しんでもらうとともに、若年層など新規顧客の取り込みを狙うとしている。ユニークなところでは、ゴージャスなデートを再現する「平成最後にバブルをもう一度！『アッシー』・『メッシー』・『ミツグくん』福袋」を発売する予定で、アムラーファッションをはじめ平成のトレンドをピックアップした福袋なども用意する。

　このほか、東京急行電鉄<9005.T>グループの東急百貨店は、平成最後の日となる１９年４月３０日にオリジナルメッセージを入れた懸垂幕を渋谷スクランブル交差点前にある東横店に掲出できる福袋や、平成元年から平成３０年までのヴィンテージワイン計３０本をセットにした福袋を計画。また、ペッパーフードサービス<3053.T>の「いきなり！ステーキ」とコラボした福袋なども話題を集めている。

　東武鉄道<9001.T>グループの東武百貨店は、平成生まれの２０～３０歳限定で年齢の数だけ松坂牛の肩肉や国産養殖まぐろのブロックなどの食品が獲得できる福袋や、婦人靴や足型計測サービスなどがセットになった「“平成最後”のシンデレラになれる福袋」などを企画している。

　高額品を用意したのが高島屋<8233.T>で、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」や日米間のファーストクラス、高級ホテル、ミシュラン星付きレストランなどを組み合わせた限定福袋は税込み２０１９万円。２０１９年のラグビーワールドカップ日本開催を記念して、日本ラグビー界のレジェンドである松尾雄治氏から黄金（２４金）のラグビーボールを手渡してもらえる限定福袋は税込み３１００万円となっている。

出所：minkabuPRESS