パピレス、上期は増収増益に 広告・販促施策が奏功し業績予想も上方修正

投稿:2018/11/21 07:00

1.ビジョンと事業内容①

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松井康子氏(以下、松井):本日はお忙しいなか、私どもの決算説明会にお越しいただきまして誠にありがとうございます。株式会社パピレスの代表取締役、松井康子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。それでは私から、今回の決算について説明をさせていただきます。

最初にビジョンと事業内容についてのご紹介と、最新のトピックについてお話をさせていただきまして、2019年3月期第2四半期決算の業績レビューと、現在の市場動向と今後について、そして今後の成長戦略について、お話をさせていただきます。

まずビジョンと事業内容について、あらためてご紹介をさせていただきます。当社グループは1995年の創業以来、一貫して電子書籍配信事業を行ってきた、デジタルコンテンツの開発・制作・販売会社でございます。

インターネットの進展による世界的なコンテンツ流通革命の中で、顧客第一主義のもと、世界規模のデジタルコンテンツのアグリゲーションとディストリビューションビジネスを目指しております。

1.ビジョンと事業内容②

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当社グループは、以下の電子書籍販売のプラットフォームを運営しております。まず、電子書籍の販売サイトとしまして、「電子書店パピレス」「犬耳書店」「Renta!」です。また海外の販売店としまして「亂搭!(繁体字版)」と 英語版「Renta!」があります。

コンテンツとしましては、スマートフォンに最適化した「タテコミ」や、次世代コンテンツの制作開発を実施しております。また、電子書籍投稿・編集プラットフォーム「upppi」を運営し、オリジナルコンテンツを制作しております。

1.ビジョンと事業内容(1)電子書籍の販売(日本国内)①

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まず、パピレスについてのご紹介です。1995年、日本で最も古くから開始した電子書籍の配信サイトでございます。小説、趣味・実用書、ビジネス書、コミック、写真集等を配信しております。PCから始まりまして、携帯電話、スマートフォン等、さまざまな端末に対応しています。

1.ビジョンと事業内容(1)電子書籍の販売(日本国内)②

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続きまして、実用書を中心に書籍を分冊して、章・記事ごとに販売するスタイルを採用した新しいコンセプトの電子書店「犬耳書店」を運営しております。「犬耳」とは、本のしおり代わりにページの隅を折ることを意味する「dog-ear=ドッグイア」に由来します。

例えば、(スライドにあるような)一冊の本……「県民性」という本がありますが、北海道・青森・岩手とそれぞれキリのいい単位で、分冊して販売するというコンセプトになります。

1.ビジョンと事業内容(1)電子書籍の販売(日本国内)③

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「Renta!」は、2007年から開始した業界初の電子書籍レンタルサイトになっております。コミックを中心に、48時間レンタルサービスを開始。PC・スマートフォン・タブレットなどのマルチデバイス対応で、手軽にすぐに読めるのが特長です。

2015年以降、有名俳優によるテレビCMを開始しまして、さらに専用のテレビ番組を放映するなど、とくにマスコミでのマス広告を強化し、知名度の向上を図っております。

1.ビジョンと事業内容(2)電子書籍の販売(海外)①

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続きまして、「Renta!」の海外版で、中国語圏の「亂搭!(繁体字版)」です。「ランタン」と呼ぶのですが、こちらは2014年9月に台湾の台北に設立した子会社「パピレス台湾」が運営しています。等信義区という中心地に会社がございます。

1.ビジョンと事業内容(2)電子書籍の販売(海外)②

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英語版「Renta!」は、英語圏における運営を強化するため、2017年5月に、アメリカ・サンフランシスコに子会社「PAPYLESS GLOBAL, INC.」を設立しております。日本語から英語への翻訳も、こちらで行っています。サンフランシスコの中心に事務所がございます。

1.ビジョンと事業内容(2)電子書籍の販売(海外)③

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海外事業と関係しているところで、翻訳体制について説明させていただきます。日本のコンテンツのクオリティを保ちつつ、海外の中国語圏、英語圏で販売するために、翻訳体制の強化を図っています。とくに、コミックの翻訳は独特の表現やローカライズに関する専門的なノウハウが必要となりますため、ネイティブによる厳格なチェック体制を採用しています。

それぞれ「パピレス台湾」「PAPYLESS GLOBAL, INC.」の翻訳を、自社で管理する体制を取っております。

1.ビジョンと事業内容(3)コンテンツ①

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コンテンツとしまして、「タテコミ」という新しいスタイルのコミックを推奨しています。これはスマートフォンでの読みやすさを重視し、当社独自の方式で分割・カラー化した、縦スクロールで読む漫画となっております。

特長としましては、コミックはもともと紙で読んでいたものを、版面のデータから1コマずつ切り出しを行いまして、端末の横幅に近いサイズにフィットさせて、拡大表示させるかたちを作り、読みやすさが飛躍的に向上しています。

縦長の画像をスクロールで閲覧ということで、スマートフォンにフィットした縦スクロールでコミックを閲覧できるため、使いやすいインターフェイスになっています。

もう1つの特長としましては、カラーリングです。コミックはもともと、紙で印刷されたものはモノクロが中心です。これをデジタル彩色しまして、フルカラー化することで、ビジュアルでコミックを楽しむことができるようになっております。

1.ビジョンと事業内容(3)コンテンツ②

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新しいコンテンツとしまして、「絵ノベル」と「コミックシアター」という、当社が次世代ブックとして開発したものがございます。2014年より 「Renta!」で配信し、2015年7月に設立した子会社ネオアルドで制作開発を行って、改良を続けています。

「絵ノベル」とは、小説やゲームをシナリオ化して、スマートフォンに最適化した新感覚のデジタルコンテンツになっており、特許を取得しております。「コミックシアター」とは、デジタルの演出を付加し、従来の漫画を動画コンテンツとして進化させた新しい感覚のコミックです。

1.ビジョンと事業内容(3)コンテンツ③

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また、「upppi」という、ユーザから新しい電子書籍作品を生み出すための、独自の電子書籍投稿・編集プラットフォームを運営しており、2015年から子会社ネオアルドが運営しています。

「upppi」の主な特長は、電子書籍の投稿と公開です。こちら(のスライド)に細かい記載がありますが、編集機能がかなり充実している点です。こちらを元にして創作コンテストを定期的に実施していますが、優秀作品の中には「Renta!」で連載して人気となった作品もあり、(このプラットフォームで)人気クリエイターの育成を行っています。

2.最新のトピック(1)日本国内①

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最新のトピックになります。まず日本国内、それから海外、コンテンツについてご説明いたします。最初に(日本国内の)トピックとして、広告宣伝の強化と効率化です。「Renta!」が中心なのですが、顧客層の拡大と知名度の向上を図るため、2018年4月より麻生久美子さん・神木隆之介さんによる、CM広告第4弾の提供を開始しています。

また2017年1月より、毎週テレビで『コミックBAR Renta!』という、当社提供のミニ番組を放映しており、こちらも継続しています。また動画も、「YouTube」に加えまして、「ニコニコチャンネル」にも配信を拡大しています。こうした広告宣伝は、かなり強化していますが、一方で、広告効果の検証も行い、効率向上に努めています。

2.最新のトピック(1)日本国内②

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サービス販促の強化になります。2018年7月より、使えば使うほどお得になる「Renta!会員特典」というサービスを開始しています。ユーザの利用状況によって、特典内容がグレードアップするサービスです。細かい内容はこちら(のスライドを)ご覧いただければと思います。お得なポイントとして、入会費と月額費は「Renta!」では無料です。

ですので、(「Renta!」)に入会して(作品を)購入する方は、購入すればするほどお得になるという会員特典です。

2.最新のトピック(1)日本国内③

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サービス販促の強化ですが、当社独自の販促プロモーションをとくに強化しています。ユーザと一緒に楽しめる、数多くの特集イベントを積極的に実施しています。こちら(のスライド)に挙がっているものは、独自の販促プロモーションとして実施した特集イベントの一部になります。

例えば、8月10日~16日に、「タテコミ」の2周年キャンペーンを実施しました。そちらでは、総額1,000万ポイント還元(を打ち出しました)。先ほど「タテコミ」をご紹介しましたが、あまりなじみがない方もけっこういらっしゃったため、「タテコミ」を読むきっかけにしていただくため、キャンペーンを実施しました。

それから、「Renta! 2018 上半期ベスト」というイベントも、大変人気がありました。「Renta!」の中で、とくに人気のあるコンテンツ、売れたコンテンツを紹介したり、いろいろな切り口で紹介することで、こういうものが人気があって、(購入の際の)参考になるということで、好評いただいています。

さらに、「Renta!大賞 振り返りフェア」というものもあります。これは「Renta!」を運営しているスタッフが、独自の視点で選んだ大賞になります。大賞に選ばれた作品が、いろいろなところで話題になったり、さらに人気が出てくる……そうした連動が起こってきているため、こうした大賞フェアも重視して実施しています。

2.最新のトピック(1)日本国内④

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機能強化としましては、「Renta!」において、ユーザがより気軽で利用しやすい機能を追加しています。1つは、「Yahoo! JAPAN」「Twitter」「LINE」「Google」といった、他サービスのIDでも簡単に利用可能となっています。会員登録をするときに、「いろいろな(サービスに)登録をすると(ログインIDなどが)わからなくなる」「不便だ」とおっしゃるユーザさんもいらっしゃいます。

「今、お使いのIDからも、簡単に利用することができますよ」ということで、こうした機能を追加しました。また「Amazon Pay」の決済も導入しています。したがって、「Amazon」で購入される方も利用しやすい機能となります。

2.最新のトピック(1)日本国内⑤

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AIによる実用書の音声読み上げサービスを開始しています。2018年10月に、実用書専門「犬耳書店」におきまして、スマートスピーカー「Google Home」に話しかけることで、おすすめの記事を紹介したり、AIが読み上げてくれるという、実用書の音声読み上げサービスをスタートしました。

こちらは、スマートフォンやタブレットのアプリにも対応しています。呼びかけると、音声で答えてくれるというサービスです。私が持っているiPhoneに、「Google アシスタント」というアプリを入れていますので、デモをお見せします。(iPhoneに向かって)「OK Google、『犬耳書店』につないで」。

Google アシスタント:ようこそ、「犬耳書店」へ。

松井:このような感じです(笑)。

Google アシスタント:おすすめの本を読みます。ビジネスノウハウと恋愛ノウハウ、どちらを知りたいですか?

松井:ビジネスノウハウ。

Google アシスタント:11時のビジネスおすすめ記事です。

松井:このように、AIが読み上げてくれます。

Google アシスタント:『行間力』という本から、『行間力 言葉どおりにしか受け取れない』という記事をお届けします。読了時間は約3分です。

“「考えておきます」。交渉相手がこう答えたら、たいていの人は、この話はダメだな、やんわりと拒否されているのだな、と気がつくものです。これは暗黙の了解……”

松井:このように話しかけると、実用書の中から(特定の本を)選んで、AIが読み上げてくれるという取り組みを行っています。(お見せしたように)スマートフォンでもできますし、Google Homeといった(スマート)スピーカー(でも可能)です。

AIが読み上げているため、まだそんなにスムーズではないところもありますが、こうしたこともさらに進化していくのではないかと思います。そして(読み上げが)終了すると……。

Google アシスタント:いかがでしたか? もっとノウハウを知りたい方は、「犬耳書店」のサイトをチェックしてくださいね。さようなら。

松井:こうして終わります。このように、音声を使って実用書を読み上げるというサービスを、今後も進めていきたいと思っています。

2.最新のトピック(2)海外①

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海外に関して、まず繁体字版についてです。こちらも、売上規模が徐々に上がっており、今年度も順調に拡大しています。現地の、大手出版社さんとの提携もありまして、コンテンツの数も増加しており、さらなる成長が見込まれる状況です。

2.最新のトピック(2)海外②

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英語版「Renta!」です。こちらも、2016年度以降、急速に売上を伸ばしています。今後の成長も見込まれることから、2017年5月にアメリカに子会社を設立しています。以後も運用体制を強化しまして、堅調に拡大しています。

2.最新のトピック(2)海外③

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新しいトピックとしまして、香港に子会社を設立しています。こちらは、中国大陸向けの電子書籍事業のためで、2018年4月に子会社「PAPYLESS HONG KONG」を設立しています。おもに、中華人民共和国・大陸向けの書籍事業を行う準備をしています。

2.最新のトピック(3)コンテンツ①

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コンテンツについてです。「世界一長い1コマ漫画ギネス世界記録に認定」と(スライドに)あります。2018年5月に「タテコミ」のオリジナル漫画としまして、全長25メートルの1コマ漫画『1コマの国のアリス』を公開しています。これは、世界一長い1コマ漫画としてギネス世界記録に認定されました。

内容としては、オリジナルの書き下ろしです。「タテコミ」の特長をうまく活かしていただいた内容になっています。人気漫画家の方が書いているもので、オリジナルの『ふしぎの国のアリス』に登場する白ウサギやアリスが登場して、さらに「タテコミ」でスクロールで読んでいくことで、少しおもしろい展開をご覧いただいたりという、スマートフォンに最適化した新しい表現を追求しています。

2.最新のトピック(3)コンテンツ②

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「タテコミ」の制作強化を行っています。この新しいかたち「タテコミ」に最適化したものの販促と制作強化を行うため、2018年4月より、マンガ・ノベルサービス「comico」を運営するNHN comico株式会社と業務提携いたしました。オリジナルの縦スクロールコミックの相互販売を開始するとともに、制作強化のための協力体制をとっています。

お互いにコンテンツの販売をしていることに加えて、新しいユーザ層……とくに「comico」さんには、若い方が多くいらっしゃると思いますので、そうした新しいユーザさんと、新しいコンテンツのスタイルを、さらに広げていきたいと考えています。

2.最新のトピック(3)コンテンツ③

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オリジナル電子コミックレーベルも開始しています。2018年6月より、当社独自のオリジナルレーベルとしまして、「Rentaコミックス」というレーベルを開始しました。先ほどご紹介しました電子書籍投稿サイト「upppi」とのコラボ企画「Rentaコミック大賞」などによって、作品の公募を実施しています。

こちら(のスライド)にご紹介しているのは、「Rentaコミックス」で誕生した作品の例です。『きみにあいを!』など、女性向けの恋愛コミックが多いのですが、そうしたものも「タテコミ」に対応しています。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ①業績ハイライト①

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2019年3月期第2四半期決算の業績レビューになります。概要としまして、まず業績ハイライトです。第2四半期の業績につきましては、売上高・利益ともに、2018年5月14日に発表した予想を上回る結果となっており、2018年10月30日に業績予想の修正を行っています。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ①業績ハイライト②

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売上高につきましては、約91億円で、前年同期比で11.1パーセント増加となっています。経常利益は、前年同期比で88.5パーセント増加という結果になりました。売上高と利益の増加の主な要因としましては、継続的に実施している広告施策・販売促進施策・サービス改良施策などの効果により、会員の数と会員の売上が順調に増加していることが原因で、利益は(営業利益・経常利益ともに)約11億円となります。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ②損益計算書(PL)

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損益計算書の内容をさらに細かく補足します。まず、売上については、もともと去年の時期と比較しますと、81億円が今回91億円となっていますが、原因は集客強化・サービス改良による拡大になります。

また費用が増えているものとしては、制作費です。先ほどご紹介しました「タテコミ」の制作や翻訳をかなり強化していますので、それらの費用が増えています。また広告に関しては、昨年同期よりも金額的には減少しています。これは、広告の効率化で減少している状況です。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ③貸借対照表(BS)

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貸借対照表につきましては、特記することはございません。売上の増加・利益の獲得によって現金・預金が増えまして、あとは利益剰余金の増加が見られるといったところが、大きな流れです。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ④業績の推移

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業績の推移です。当第2四半期の会計期間におきまして、売上高は48億円となりまして、過去最高の値を達成いたしました。売上高は拡大傾向にあり、利益も当第1四半期期間と同じ水準を維持しております。主な要因としては、広告効率のアップによるものです。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ⑤主要コストの推移

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主要コストの推移になります。当第2四半期におきましては、主要コストのうち広告宣伝費の売上高に占める割合が減少しております。こちらの(スライドの)グラフの水色の部分です。前期までは30パーセントを超えていたのですが、今は25パーセントぐらいまで減っております。それ以外のコストの比率は、ほぼ横ばいという状況です。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ⑥ROE、ROAの推移

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今回は、利益増加の要因により、ROEが27.4パーセント、ROAは16.1パーセントとなり、前年度と比較して増加しております。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ⑦売上債権、仕入債務回転期間の推移

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キャッシュフロー経営は変わらず重視しております。売上債権の回転期間の短期化を図っており、前期とほぼ同水準で推移しております。

3.2019年3月期 第2四半期決算の業績レビュー ⑧提携出版社数の推移

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提携出版社数の推移です。提携出版社数は、2018年9月末時点で数的にはそこまで変化がなく、667社。うち、台湾出版社数が22社となっております。当第2四半期における大きな動きとしましては、大手出版社のKADOKAWA社との提携を本格的に開始したというところです。

4.現在の市場動向と今後について(1)市場動向 ①紙の出版市場

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続きまして、現在の市場動向と今後についてのお話です。まず、現在の市場動向と今後についてです。これは毎回お話ししているところですが、紙の出版市場について、1996年がピークなのですが、その時に2兆6,563億円あった市場が、毎年減少し続けまして、2017年には1兆3,701億円となり半減してしまいました。1兆2,862億円も消失しているという状況です。

4.現在の市場動向と今後について(1)市場動向 ②電子書籍の市場①

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電子書籍の市場についてです。インプレス総合研究所さんが毎年出されているもので、2018年の「電子書籍ビジネス調査報告書」によりますと、2017年度の電子書籍の市場は2,500億円を突破しまして、2022年には3,500億円規模になると予測されています。紙が1兆円ほど減少したのに電子書籍は3,500億円と、まだギャップがあるという認識でおります。

4.現在の市場動向と今後について(1)市場動向 ②電子書籍の市場②

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とくに電子書籍市場のなかでは、電子コミックの売上が全体の77パーセントを占めており、ニーズが高く、電子書籍のなかでもコミックがメインという印象です。

4.現在の市場動向と今後について(1)市場動向 ②電子書籍の市場③

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コミックの売上に関しては、紙のコミックが前年比で14.4パーセント減となった一方で、電子書籍は17.2パーセント増と成長し続けております。今までは紙の(コミックの)ほうが多かったのですが、電子コミックの売上が初めて紙のコミックを上回り、ついに電子書籍が抜いてしまったところが象徴的です。コミックに関しては、電子化が進んできている状況です。

4.現在の市場動向と今後について(1)市場動向 ③競合他社の状況

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電子書籍業界における競合他社の状況です。とくに、電子コミックサービスに特化した競合他社さんが増加しており、競争が激化しております。

もう1つの流れとしまして、アプリを中心としたサービスを展開して参入する会社さんが増えております。こちら(のスライド)で取り上げた会社さん以外にも、競合他社さんはいらっしゃいます。とくに最近の傾向として目立つのは、アプリ系の会社さんが出てこられているというところです。このように、競合も増えてきているということです。

4.現在の市場動向と今後について(1)市場動向 ④日本電子書店連合結成

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一方で、昨年度にとくに大きな問題になり、今年の春ぐらいまで大きな影響を及ぼしたこととして、海賊版サイトの影響がございます。よくニュースになっている「漫画村」などもそうですが、ものすごく巨大な海賊版サイトが、とくに昨年に多く出現しまして、その影響が業界全体に及んでしまいました。

健全な電子書籍市場の発展を阻む恐れが出てきたということで、業界の関係者と連携しまして、当社は発起人として、2018年4月に「日本電子書店連合(JEBA)」を結成いたしました。

主な活動としましては、1点目が電子書籍読者への正規版購入の理解と啓発活動です。実際に海賊版を利用した方によると、海賊版だと知らなかったり、そういう意識がなかったという方もいらっしゃったようです。とくに若い方を中心に、正規版の購入(の促進)と、海賊版は購入してはいけないという啓発活動をしていきます。

また、電子書籍の市場関係者との連携も含め、海賊版サイト対策をしていきます。海賊版だとわかったものに関しては、お互いに対策を連携してとっていくということです。そのほか、健全な市場発展を阻む事象に対応していきます。

こちらの(スライドにあるように)JEBAのサイトの画面がようやくできました。記載のURLにアクセスしていただくと、(現在が)どういう段階で、どういう人たちが参加しているのかがわかるようになっております。

当社をはじめ、電子書店(の事業)をやっておられる同業他社の方にメンバーになっていただいている状況です。

4.現在の市場動向と今後について(2)今後について

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今後についてです。紙の書籍の市場の半減ということと、電子書籍市場の動向についての比較になるのですが、電子書籍の市場において、現在の顧客層というのはまだアーリーアダプター……つまり、先進的なお客さんの段階に留まっているかなと思っており、これはすべての書籍について考えた時にも、まだそういう状況かなと思っております。

ただ、電子コミックに関してはすでにアーリーアダプターのキャズムを超えて、マジョリティである一般のお客さんの層に普及しつつあると考えております。ですので、当社としましては、一般のお客さんへの普及を(促進)するために、広告販促、サービス改良により、積極的に投資を実施していく予定でおります。

5.今後の成長戦略(1)当社の戦略①

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続きまして最後に当社の戦略と事業計画になります。電子書籍の市場自体が拡大傾向にあるのですが、今、国内および海外で、大手ポータルを含めて50社以上が参入して、競争が激化している状況の中で、他社との差別化を図るため、既存事業のシェア拡大を図るとともに、新しい新規市場の開拓および新規のサービスの開発に投資していく予定です。

こちらの図の一番左上、ピンクの部分が、現在展開している事業なのですが、さらに海外の市場を開拓します。海外にどんどん市場を広げていくということと、サービス自体を変えていくという考え方になります。これによって、新しいコミックのスタイルを普及させます。

(図の右上に)「タテコミ」等がありますが、そういったものや、「犬耳書店」のように、実用書を切り離して手軽に読めるようにする、あるいは音声のようなかたちで提供するという、新しいサービスの仕方(を推進します)。

また新しいコンテンツ、次世代コンテンツとしてのコミック……例えばムーブであったり、イラストを入れたりというような、新しいスタイルを作り上げることが非常に今後大事になってくると考えております。

5.今後の成長戦略(1)当社の戦略②

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「Renta!」の利用者の8割がスマートフォンを使用しており、とくにスマートフォンに最適化したサービスの強化が重要だと考えております。もちろん「Renta!」自体は、クラウド、ストリーミング方式をメインにしておりますので、どの端末で読んでも同じものが読めるというのが特長になっています。ただし、利用状況を見るとスマートフォンを使っている方が多いため、スマートフォンに合ったかたちのサービスが非常に重要だと思っております。

また、最近ではアプリの利用が増えていますので、アプリに対応したものも出しており、iOSアプリとAndroidアプリを提供しております。

5.今後の成長戦略(2)事業計画①

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事業計画のところにあるのですが、今期の業績につきましては、売上高、利益ともに5月14日に発表しました予想を上回る結果となっており、10月30日に今年度の業績予想の修正を行っております。(売上高は)186億円4,500万円です。

前回予想が178億7,500万円だったのですが、今回は186億4,500万円の売上です。利益も、前回予想は13億1,200万円でしたが、16億円9,800万円とします。経常利益も17億5,900万円、当期純利益も11億9,000万円ということで、業績予想の修正を行いました。

5.今後の成長戦略(2)事業計画②

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計画について、既存としては「Renta!」の知名度向上、売上拡大を図るために広告販促の強化を図ります。またAIの技術……AIは今、いろいろなところで話題になっていますが、さまざまな活用の仕方がございます。

それをもとにして、サービスの最適化を実現していきたいと考えております。それから、新規事業としまして、海外、とくに中国語圏および英語圏の販売体制の強化と、カラーでスマートフォンに最適化した「タテコミ」の掲載数増加、販売強化を図っていきたいと考えております。また、オリジナルコンテンツの制作数も増やしていきたいと思います。

昨年との業績の比較です。昨年が売上約162億円だったのですが、今期の修正で186億4,500万円(となります)。営業利益、去年は12億7,800万円でしたが、今年は16億9,800万円ということで、売上・利益ともに伸ばしていく計画でおります。

当社は20年以上、電子書籍の販売サイトを運営し、紙書籍のデジタル化とネットワーク配信のビジネスに関わってまいりました。ただ、この大きな変革の時代で電子書籍がこのままのかたちで今後も続くとは思っておりません。

そのためにパピレスは、次の20年に向けて新しい変化を先取りし、新しい次世代のコンテンツを普及させて、新しいスタイルのサービスを作り出していくことに注力していきたいと思います。

さらに、それらの魅力的な日本語のコンテンツを世界中に広めていくところも目指しております。今の市場規模がそのままではなく、現状の10倍以上、少なくとも1兆円くらいの規模になっていくのではないかということで、目指しております。

5.今後の成長戦略(2)事業計画 中長期

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こちらはパピレスの売上高の推移です。創業から、このようなかたちで伸びてきていますので、この先も、さらに伸ばしていけるようにがんばっていきたいと考えております。

昨日、たまたま「フォーブス アジア」というイベントがありました。(このイベントは)アジアの(売上)10億ドル以下の企業を表彰するもので、200社の中に当社も選ばれまして、賞状をいただきました。

(当社も)アジアの成長企業ということで認識いただきました。アジアの中で200社を決めたのですが、日本の会社は30数社くらいで、ほかはぜんぶ別のアジアの国の企業です。

中国、韓国、東南アジア。いろんな国の方がいらっしゃっていました。たまたま私のテーブルは、韓国、香港、タイと日本という感じの組み合わせでした。また昨日、経済産業大臣の方が来られていて少し驚きましたが、今後の新しい成長ということで、期待されているということになります。

日本のコンテンツは、とくにアジアの国で人気があるということを感じました。そういったものをもっと世界中に広めていくために、なんとかがんばっていって、ぜひグローバルに事業拡大していきたいなと考えております。

パピレスは今後も、電子書籍市場の拡大とともに、業績の向上に励んでまいります。本日は、ご清聴どうもありがとうございました。

配信元: ログミーファイナンス

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