円高ドル安が進んだ割には

著者:斉藤紀彦
投稿:2018/11/15 19:43

薄商いのなか下値は限定的でした

日経平均は-42円安の21803円と反落しました。

朝方は、米国株安を受けて安く始まると安値では-232円安の21613円まで下落しましたが、売り一巡後は、押し目買いや日銀のETF買い期待などから下げ渋りました。

米国株時間外取引が軟調な動きとなるなか、円高ドル安の進行で輸出関連株を中心に売られて相場の重しとなった一方、上海株やアジア株高もあって押し目買いが入り、下値は限定的でした。

米国株市場ではアップルの下げが続き、東京市場でもアップルに部品を供給するTDKや太陽誘電など関連株への売りが目立ったほか、米長期金利の低下や規制緩和への期待後退に伴う米金融株安が嫌気されて、銀行や保険なども売られました。

東証1部の売買代金は2兆3409億円、騰落銘柄数は値上がり1111銘柄、値下がり911銘柄、日経225採用銘柄では値上がり104銘柄、値下がり114銘柄でした。

日経ジャスダック平均は小幅ながら5日続落、東証マザーズ指数は4日ぶりに反発しています。

日経平均のテクニカル指標は、中立圏のなかで底値圏に近づくものが増えています。

主要企業の4-9月期決算発表がほぼ終わって手掛かり材料難になりつつあるなか、日経平均はきょうも5日線(今日現在:21996円)、25日線(今日現在:22071円)を下回って21803円で終わりました。

薄商いのなか円高ドル安が進んだ割には下値が限定的だったことはややポジティブに見えますし、新興市場も含めてココから下落があった場合には、段階的な買い下がりでいいと思います。

日経平均でいうと、13日の安値21484円を試しに行くようなところがあれば、超目先的には買い場接近というイメージでいます。
斉藤紀彦
ザイナスパートナー株式会社 代表取締役社長
配信元: 達人の予想