<話題の焦点>＝歯科医療銘柄、高齢化で着実な成長続く

　歯の治療に関わる歯科医療費は、着実な伸びを示している。厚生労働省が発表する国民医療費の内訳によると、２０１６年度の歯科診療医療費は２兆８５７４億円となり、１０年度の２兆６０２０億円からは１０％近い伸びとなっている。この背景には、高齢化社会の進展や歯科医療の高価格化などがあるとみられている。
　
　こうしたなか、歯科医療関連銘柄の業績は堅調に推移している。日本の歯科医療機器の技術水準は高く、今後は国内のみならず海外需要を取り込むことで成長加速が見込める。
　
　ナカニシ<7716.T>は歯科用製品での高実績を持つ。特に、虫歯を削るための歯科用ドリルで世界トップ級のシェアを誇る。松風<7979.T>は、人工歯、研削材などを手掛ける。同社の人工歯の生産量は世界トップ級だ。　
　
　マニー<7730.T>は眼科ナイフのほか、歯の神経を除去する精密ドリルのトップ企業。業績は最高益基調を続けている。
　
　歯愛メディカル<3540.T>は歯科製品の通信販売などを手掛けている。メディカルネット<3645.T>は、インプラントなど歯科医療関連サイトを運営する。ＫＴＣ<5966.T>は作業工具の製造販売を手掛けるが、歯科用機器にも進出。日本アイ・エス・ケイ<7986.T>は耐火金庫に加え、歯科医療に関する設備・機器類を幅広く取り扱っている。

出所：minkabuPRESS