年初から大幅下落となったペソとリラ
今年に入って、新興国経済の困難が目立っている。経済政策の失敗から今年100万%に達するとされるハイパーインフレに苦しみ、8月に95%の通貨切り下げと10万分の1のデノミに踏み切ったベネズエラはさすがに例外的かもしれないが、ほとんどの新興国通貨が米ドルに対して下落している。
米国で利上げが続けられるなど主要国で金融政策の正常化が進められるなか、新興国からの資金流出が懸念され、あるいは実際に資金が流出しているからだ。
とりわけ、下落幅の大きい通貨がアルゼンチンペソとトルコリラだ。ペソは対米ドルで年初から50%超下落し、リラも同じく40%超下落している(9月5日時点)。経常赤字や高インフレに対する懸念に加えて、財政規律や中央銀行の独立性が疑問視されていることも、両国からの資金流出に拍車をかけているようだ。
アルゼンチンは6月にIMF(国際通貨基金)と500億ドルの支援で合意した。それでも、通貨安に歯止めがかかっていない。8月末にアルゼンチンがIMF融資の前倒し実行を要請、さらには中央銀行が政策金利を60%まで引き上げるなど、依然として予断を許さない状況だ。
米国で利上げが続けられるなど主要国で金融政策の正常化が進められるなか、新興国からの資金流出が懸念され、あるいは実際に資金が流出しているからだ。
とりわけ、下落幅の大きい通貨がアルゼンチンペソとトルコリラだ。ペソは対米ドルで年初から50%超下落し、リラも同じく40%超下落している(9月5日時点)。経常赤字や高インフレに対する懸念に加えて、財政規律や中央銀行の独立性が疑問視されていることも、両国からの資金流出に拍車をかけているようだ。
アルゼンチンは6月にIMF(国際通貨基金)と500億ドルの支援で合意した。それでも、通貨安に歯止めがかかっていない。8月末にアルゼンチンがIMF融資の前倒し実行を要請、さらには中央銀行が政策金利を60%まで引き上げるなど、依然として予断を許さない状況だ。