北恵 Research Memo(1):業界トップクラスの独立系住宅建材商社。好調な住宅市場の恩恵を受け業績は堅調

配信元:フィスコ
投稿:2018/09/03 18:05
■要約

北恵<9872>は住宅用の各種建材・住設機器の独立系専門商社である。仕入先は国内外の主要大手メーカーを含めて約2,000社に上る。一方で、販売先は国内の住宅メーカーや工務店などで、取引口座数は2,600社になり回収等のリスクは分散されている。施工付販売や自社開発のオリジナル商品などで差別化を図っている。

1. 2018年11月期第2四半期(実績):営業利益は13.9%増と2ケタ増益を維持
2018年11月期第2四半期(2017年12月-2018年5月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.7%増の28,433百万円、営業利益が同13.9%増の407百万円、経常利益が同13.0%増の459百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同17.2%増の286百万円となった。一部商品で減収となったが、以前から注力している施工付販売等が好調に推移したことなどから全体では増収となった。売上総利益率は前年同期並みを維持し、販管費が微増であったことから営業利益は増益となった。前年同期がその前の同期に比べて大幅増益であったことを考慮すると、今回の結果も比較的好調な結果であったと言える。

2. 2018年11月期通期予想:営業利益は2.5%増と堅めの予想
2018年11月期の通期の連結業績は、売上高が前期比3.2%増の57,500百万円、営業利益が同2.5%増の800百万円、経常利益が同1.3%増の900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同1.3%増の550百万円と予想されており、期初予想と変わっていない。依然として住宅市場の動向は不透明であるが、同社では施工付販売や自社開発のオリジナル商品の販売強化などにより増収・増益を目指している。第2四半期が増益であったことに加え、これら高付加価値製品が堅調に推移していることを考慮するとかなり堅めの予想であり、市場環境が大きく変わらないようであれば、通期業績が上方修正される可能性はあると思われる。

3. 当面の市場環境は追い風予想:戦略的重点商品の拡販を目指す
国内の住宅市場は、中期的には2017年4月に予定されていた消費税の10%への増税が2019年10月へ延期されたこと、マイナス金利の状態が継続していることなどから、当面は同社にとって底堅い環境が続くと予想される。このような環境下で、同社では住設機器、施工付販売、さらに付加価値の高いオリジナル商品を戦略的重点商品と位置付け、これらの商品の売上高を着実に伸ばすことや海外展開(ベトナム)によって業績の更なる拡大を目指している。

■Key Points
・業界トップクラスの独立系住宅建材商社
・2018年11月期は2.5%の営業増益予想だが、上方修正の可能性が高い
・配当性向35%を維持で年間配当を21円へ増配

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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配信元: フィスコ

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