“十字線”が出現 - “目先の底打ち”を示唆…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/08/08 10:36

◆一時111円割れも、すぐさま戻す

※ご注意:予想期間は8月9日と表示されていますが、本日(8月8日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


昨日は“ユーロ主導のドル売り”が先行したものの、“米10年債利回り上昇+NYダウ上昇”を背景に買い戻されました。
一時111円を割り込んだドル円でしたが、最終的には“前日終値とほぼ同水準”で引けました。

◆スケジュール的には「動意が薄い」もしくは「上値が重い」だが…?

『イメージは下方向』は続いていますが、『大きく崩れない』も続いています。
そうした中で昨日は「対中関税第2弾を23日から発動(160億ドル相当:25%の追加関税)」と発表されましたが、想定通り(織り込み済)として“米中貿易戦争懸念”が高まることはありませんでした。
これは“目先の底打ち”を示唆していると考えることが可能な動き方であり、“テクニカル(下髭の長い寄り引け同時線:十字線)”がそれを後押ししています。

“日米通商協議”を明日に控えるスケジュール感であるだけに、「一定の円高圧力は働く」との見方が大勢を占めているのは事実です。
このため本日も「上値は重い」と見るのが自然ということになりますが、それでも「大きく崩れるは期待薄」と見て対峙したいところです。
その上で「111円前半での揉みあい(膠着)」を基本としつつも、「押したところは買い拾い」をそろそろ探り始めたいたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:112.147(8/1高値、7/19~7/26の61.8%戻し)
上値4:112.000(大台、ピボットハイブレイクアウト)
上値3:111.859(8/3高値)
上値2:111.706(8/1~8/7の61.8%戻し、20日移動平均線、日足・一目均衡表基準線、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:111.522(8/6-7高値、8/1~8/7の50%戻し、ピボット1sレジスタンス)
前営業日終値:111.370
下値1:111.242(週足・一目均衡表転換線)
下値2:111.083(ピボット1stサポート)
下値3:110.992(8/7安値、大台)
下値4:110.850(50日移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値5:110.720(7/31安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:48 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想