■サン電子<6736>の過去の業績推移
過去の業績を振り返ると、東日本大震災によるパチンコ業界の自主規制もあって売上高は2011年3月期にボトムをつけた。その後、モバイルデータソリューション事業の急拡大と遊技台部品事業(現エンターテインメント関連事業)の回復によって増収基調を続けてきた。また、損益面では、利益率の高いモバイルデータソリューション事業の構成比の高まりに加えて、増収による固定費吸収などにより、2014年3月期の営業利益率は9.0%にまで上昇した。ただ、2016年3月期以降は、エンターテインメント関連の低迷に加えて、M2M及びAR関連、VR事業など、今後の成長に向けた先行費用の拡大やMLCの下振れなどが利益水準の落ち込みを招き、足元では2期連続で親会社株主に帰属する当期純損失を計上している。
一方、財務面では、財務基盤の安定性を示す自己資本比率は2期連続の最終損失計上により低下傾向にあるが40%を超える水準を確保している。また、当面の支払能力を示す流動比率も150%超と高い水準にあることから、財務基盤の安定性に懸念はない。一方、資本効率を示すROEは2013年3月期から2015年3月期まで10%を超える水準を維持していたが、2016年3月期以降は、利益水準の落ち込みとともに大きく低下している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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過去の業績を振り返ると、東日本大震災によるパチンコ業界の自主規制もあって売上高は2011年3月期にボトムをつけた。その後、モバイルデータソリューション事業の急拡大と遊技台部品事業(現エンターテインメント関連事業)の回復によって増収基調を続けてきた。また、損益面では、利益率の高いモバイルデータソリューション事業の構成比の高まりに加えて、増収による固定費吸収などにより、2014年3月期の営業利益率は9.0%にまで上昇した。ただ、2016年3月期以降は、エンターテインメント関連の低迷に加えて、M2M及びAR関連、VR事業など、今後の成長に向けた先行費用の拡大やMLCの下振れなどが利益水準の落ち込みを招き、足元では2期連続で親会社株主に帰属する当期純損失を計上している。
一方、財務面では、財務基盤の安定性を示す自己資本比率は2期連続の最終損失計上により低下傾向にあるが40%を超える水準を確保している。また、当面の支払能力を示す流動比率も150%超と高い水準にあることから、財務基盤の安定性に懸念はない。一方、資本効率を示すROEは2013年3月期から2015年3月期まで10%を超える水準を維持していたが、2016年3月期以降は、利益水準の落ち込みとともに大きく低下している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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