「米・中の追加関税発動」より「米雇用統計」が、より注目…!?
◆“様子見ムード”蔓延 - 110円半ばで揺れ動き
※ご注意:予想期間は7月7日と表示されていますが、本日(7月6日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
欧州タイムにユーロ買いが強まる場面こそ見られたものの、それを除けば“比較的落ち着いた”動きに留まりました。
「米・中の追加関税発動」を控えた“様子見ムード”が強く、ドル円は110円半ばでの揺れ動きに終始しています。
◆“リスク回避⇒円買い”の思惑が台頭しているのは事実だが…?
米中貿易戦争が懸念されるだけに、“リスク回避⇒円買い”との思惑が台頭しているのは事実です。
これが現時点で上値を押さえている訳ですが、一方で関税強化は“米貿易赤字減少⇒ドル買い要因”となる可能性を秘めています。
つまり“米景気悪化の兆候”でも見えてこない限り、「大きなドル下落は想定しづらい」と考えることは可能ということになります。
その意味から考えると、マーケットが注目する「米・中の追加関税発動」というよりも、最近は軽視されがちな「米雇用統計」により注目といえなくもありません。
◆“平均時給”に弾みがつけば…? - 米雇用統計
事前予想は“非農業部門雇用者数(NFP):+19.5万人”“失業率:3.8%”“平均時給(時間当たり平均賃金):+0.3%”となっていますので、まずはここからの乖離具合が注目されるところです。
NFPは“前回値(+22.3万人)”を若干下回る様相ですが、米労働環境の堅調さを表す“+20万人”は概ねキープされています。
一方で失業率は“完全雇用”に近い状況が維持されていますので、やはり注目は“平均時給”ということになってきそうです。
これに弾みがつけば…?
“110円後半”で上値を押さえられる動きが続いていますが、テクニカル的にポイントとなり得るのは“7/3高値(111.136円)”そして“5/21高値(111.393円)”
“200日移動平均線(本日は110.152円)”を明確に割り込まない限り、「見方は上方向(ドル買い)」「押したところは買い拾う」との見方を続けたいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:111.393(5/21高値)
上値4:111.260(ピボットハイブレイクアウト)
上値3:111.183(5/22高値、7/2高値)
上値2:111.000(大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値1:110.807(7/3~7/4の61.8%戻し、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:110.666
下値1:110.445(7/4~7/5の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値2:110.275(7/4-5安値、6/25~7/3の50%押し、日足・一目均衡表転換線)
下値3:110.153(200日移動平均線、50週移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値4:110.043(6/25~7/3の61.8%押し、100週移動平均線、大台)
下値5:109.966(6/28安値、5/29~7/3の38.2%押し、50日移動平均線、ピボットローブレイクアウト)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。
11:13 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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