これまで(リスク回避一辺倒)とは異なる趣…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/07/03 10:40

◆111円回復も、維持できず…

※ご注意:予想期間は7月4日と表示されていますが、本日(7月3日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


東京タイムに111円回復を見せたものの、日経平均/上海株急落から来る“リスク回避の円買い”を背景に、維持はできませんでした。
一方で米金利先高観を背景に、マーケット全般は“ドル買い優勢を続けています。
このため“大きく崩れる”ことはなく、110円後半を中心とした揺れ動きを続けました。

◆ただ“リスク回避要因”は後退しつつある…?

「リスク回避姿勢要因の一つ・株安」は、昨日のNYダウ反発(わずかですが…)で“一旦止まった”と見ることが可能です。
また「メルケル連立政権不和を背景にしたユーロ売りリスク」にしても、“とりあえずは剥落”と見るのが自然です。
対立激化が懸念されたメキシコ左派大統領誕生も「米国との対話継続で合意」と伝わるなど、“リスク回避一辺倒”だったこれまでとは異なる趣が見られ始めています。

◆新たなポジション形成こそ手控えられそうだが…!?

米国休場(独立記念日・4日)を控えて「新たなポジション形成は手控えられる」は残ることになりますが、これまでの流れを考えれば「ポジション調整は上方向(買い戻し)」と見るのが自然…。
“111.10-50円”に展開する分厚いドル売りオーダーを一気にこなし切れるかはいささか微妙といわざるを得ませんが、“5/21高値(111.393円)”を越え切るとストップロスを絡める可能性が高まると見られます。

やはり「高いところはついていきたくない」といった従来の方針は、そろそろ“転換すべき時期”に差し掛かっているのかもしれません。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:111.481(1/18高値、週足・一目均衡表先行スパン下限、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:111.393(5/21高値)
上値3:111.298(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:111.183(5/22高値)
上値1:111.058(7/2高値、大台、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:110.871
下値1:110.672(7/2安値後の押し目)
下値2:110.604(7/2安値、ピボット1stサポート)
下値3:110.374(6/29安値、6/25~7/2の38.2%押し、ピボット2ndサポート)
下値4:110.212(6/25~7/2の50%押し、200日移動平均線、日足・一目均衡表転換線、ピボットローブレイクアウト)
下値5:110.083(100/50週移動平均線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

10:54 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想