【買い】WTI原油<1671>岡安商事・玉川博一

著者:玉川博一
投稿:2018/06/24 12:27

OPEC総会イベント通過で増産織込み

OPEC生産高推移
週末開催された注目のOPEC総会は、7月から小幅な増産を行うことで合意しました。増産に前向きなサウジアラビアと反対するイラン、ヴェネズエラなどの対立があり、全会一致が原則のOPECにおいては玉虫色の決着となりました。個別の具体的な増産量は示さず、曖昧な目安を立てるにとどめました。OPECと非加盟国はこれまで、日量180万バレルの協調減産を目標としていましたが、ベネズエラやアンゴラの生産が予想外に落ち込み、減産順守率が163%で、目標を大幅に上回る減産幅となっています。OPECは声明で、減産順守率100%に従来目標に戻すと表明した。サウジは、名目上、世界供給量の1%に相当する日量約100万バレルの増産につながると説明しましたが、イラクは一部諸国の生産の完全復旧は困難とみられることから、実質的な増産幅は同77万バレル程度になるとしました。特にヴェネズエラの基準生産206.7万(2016.10基準)から目標生産197.2万バレル/dayに減産する目標が直近では139.2万バレルまで落ち込み、減産順守率600%以上のダントツの1位です。アンゴラも175.1万から167.1万バレル/dayに減産目標が現在152.5万と減産順守率300%以上です。減産目標を上回ってるのはイラク1カ国だけで、減産順守率53%となっています。今回100万バレル増産でも賞味の増産は50~80万バレル程度と予想されます。
このところの原油価格は、原産縮小をはやして軟調な展開となっていましたが、イベント通過増産折込、しかし、実際は増産もさほどできないでしょうから、再度強気相場が戻ってくるのではないでしょうか。WTIも70ドル回復へ。
玉川博一
岡安商事 (株)商品アナリスト
配信元: 達人の予想

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