待ちに待った“押し目”到来…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/05/07 11:20

◆110円“ワンタッチ”の後、108円台へ反落

※ご注意:予想期間は5月8日と表示されていますが、本日(5月7日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「110円乗せを意識」する動きは続き、2日には“トライ”するところまで発展しました。
しかし“ワンタッチ”で留まり、その後は“利益確定売り”に押されています。
注目の米雇用統計が“インパクトに欠く内容”であったことも、こうした動きを後押ししたと見られるところです。
108円台へと反落し、戻りの鈍いままで先週末の取引を終えています。

◆“米金利先高観が鈍った”のは事実だが…?

“米雇用統計後につけた安値(5/4安値:108.650円)”には“100日移動平均線(本日は108.684円)”がほぼ重なりますので、抵抗ラインとして機能することが想定されます。
割り込むと次なるメドは“20日移動平均線(同106.536円)”ということになりますが、
前記米雇用統計は“失望を誘う”ほどの内容ではありませんでした。
“米金利先高観が鈍った”のは事実ですが、“後退と呼ぶには程遠い”といわざるを得ないところもあります。
そうなると現在の動きは、「待ちに待った“押し目”」と考えることも可能ということになります。

◆それでも“100日移動平均線”を明確に割り込むには…!?

本日はGW休暇明けになりますので、国内実需絡みのフローが期待されるところです。
ただし英国市場は休場(アーリーメイバンクホリデー)となることを考えると、盛り上がりを欠くと考えるのが自然です。
基本的には「(2.9%台でもみ合う)米10年国債利回り動向を睨みながら…」ということになるのでしょうが、前記“100日移動平均線”を明確に割り込むには「さらなるドル売り・円買い材料が必要」と考えたいところです。
もっとも“200日移動平均線(同110.194円)”の突破にも、「もう一段のドル買い・円売り材料が必要」と考えるべきですが…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:109.666(日銀短観想定レート、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:109.503(5/2~5/4の61.8%戻し、100週移動平均線)
上値3:109.340(5/2~5/4の50%戻し、日足・一目均衡表転換線、ピボット1stレジスタンス)
上値2:109.268(5/4高値、週足・一目均衡表基準線)
上値1:109.178(5/2~5/4の38.2%戻し)
前営業日終値:109.072
下値1:108.721(ピボット1stサポート)
下値2:108.650(5/4安値、100日移動平均線)
下値3:108.543(4/24安値、20週移動平均線)
下値4:108.458(4/27~5/2の50%押し)
下値5:108.336(20週移動平均線、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:39 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想