あとは“タイミング”だけ…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/04/23 11:21

◆上値を伸ばすも、108円回復には至らず

※ご注意:予想期間は4月24日と表示されていますが、本日(4月23日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


先週末は“ドル買い戻し”が目立ち、107円後半へとドル円は上値を伸ばしました。
2014年来の水準(2.96%)へ米10年債利回りが一時上昇したことも、“後押し”したと見られるところです。

一方でドル円以外のクロス円は、全般的に“軟調推移”を示しました。
これが“間接的にドル円の上値を押さえる”中、“107.90-108.00円のドル売りオーダー”“アップル株急落を重荷とするNYダウ続落”が重なり、“一気の108円回復”とはなりませんでした。
その後は“107.50-60円”水準へと押し戻され、先週末の取引を終えています。

◆“上値が重い”が継続する可能性は否めないが…?

「核実験・ICBM(大陸間弾道ミサイル)発射実験を中止」との北朝鮮報道で、この週末から地政学的リスクはさらに緩和しています。
“上値模索への期待”は高まるばかりですが、一方で“リスク選好が一方的に進行する地合い”には至っておりません。
このため“上値が重い”が続く可能性は否めず、もうしばらく“方向感の定まらない(揺れ動き)”と見るのが自然かもしれません。

◆それでも現在は“タイミング”を見計らっている状況…!?

引き続き“107.90-108.00円”には分厚いドル売りオーダーが展開していますが、これは主要なテクニカル(2/14高値:107.901円、1/8~3/23の38.2%戻し:107.974円”)に裏打ちされたものです。
このため“崩すのは簡単ではない”ということになりますが、一方で“流れは円売り⇒ドル買いに変わった”という印象が否めません。
前記ファンダメンタルズ的なものを勘案すると、少なくとも“下値が支えられやすく”なっている可能性は高そうですので、「タイミングを見計らって、さらなる上値トライ」を基本に対峙したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:108.354(ピボットハイブレイクアウト)
上値4:108.277(1/26安値《2/2高値前の安値》、2/2~3/23の61.8%戻し)
上値3:108.106(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:108.000(大台、1/8~3/23の38.2%戻し)
上値1:107.901(2/14高値、2/21高値、4/20高値、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:107.586
下値1:107.350(4/20安値、ピボット1stサポート)
下値2:107.176(4/19安値)
下値3:106.984(4/18安値、大台)
下値4:106.884(4/17安値、20日移動平均線)
下値5:106.698(4/12安値、4/2~4/13の50%押し、日足・一目均衡表先行スパン下限、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

12:24 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想