日本における食品流通構造は、この20年ほどで大きく変化しました。それまでは総合スーパーに勢いがあったのですが、総合スーパーの扱い商品が専門店に取って代わられ、食品も食品スーパーやコンビニエンスストアに負け続けました。また、トイレタリー、化粧品、薬品ではドラッグストアが台頭しています。
現在はそこからさらに進んで、勝ち組業態の中で企業間格差がつき始めています。コンビニは1強2弱、その他大勢という感じですし、ドラッグストアでも上位集中が進みます。地域に密着した食品スーパーは各地で勢力を持つ企業がありますが、中でも関東圏のベルク(9974)、ヤオコー(8279)は図抜けて好調です。
これは、東京を中心としたドーナツ状の地域における可処分所得が特に多いためと考えられます。同じく都内に勤めていても、家を都内で買うか、ドーナツ地帯で買うかで、ローン額に雲泥の差が出るためです。ヤオコーはすでに成功したスーパーとして有名ですが、ベルクはそのヤオコーと同じ地域で展開しながら、ヤオコーより高い利益成長率を誇る企業です。
前回当コラムで同社を取り上げたのは2017年の7月中旬でした。第1四半期決算が若干減益だったことを受けて株価が大きく下げたタイミングに合わせたものです。食品スーパーの場合、その四半期の新規出店数が多いか少ないかで業績がぶれることが多く、商売が好調であるにもかかわらず、見かけの業績が悪化して売られた時が買い場になります。
前回のコラム記事:http://money.minkabu.jp/62154
ただし、今回は逆で、1月初旬の第3四半期の決算発表で注目されると見ています。それは前年度の第3四半期が厳しかった反動です。なお詳細はこちらからご覧ください。
http://cherry100.mods.jp/ra/s/1041
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