相場展望と今週の注目銘柄はこれだ!

著者:出島 昇
投稿:2017/10/27 21:37

(6926)岡谷電機産業

 四季報によると、ノイズ、サージ部品は好採算の国内の産業機器向けと家電向け出荷が前半に前倒し。中国エアコン向け、アジアOA機器向けは堅調。前期後半の埼玉新工場稼働も寄与。カルテル訴訟費用消え営業増益。ワイヤレス給電機器狙いに下期から共振用コンデンサー開発に着手。国内好調背景に埼玉新工場は3交代制導入し、現在16時間稼働を来期24時間稼働へ。

 8月10日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益は+34.3%の6.5億円、経常利益は+32.5%の6.2億円の増収・増益の見通し。5月12日時点の予想と終わらず。

 産業機器、エアコンなど電子機器のノイズやサージ対策用コンデンサーが主力。電磁パルス関連、電気自動車関連の一面ももっています。

 2009年10月24日の205円からの長期上昇トレンド(A)の中にあります。この中で2011年3月4日の600円まで上昇したところで、東日本大震災を受けて急落し、2012年6月4日の276円で底打ち、ここからのもみあいで11月14日の298円を2番底にして、アベノミクス相場にサポートされ、2015年3月25日の498円まで上昇しました。ここからいったん調整入りとなり、2016年6月24日の350円を安値に、角度の大きい短期上昇トレンド(B)へ移行し、この中で今年の9月22日の586円まで上昇後、押し目形成となり10月6日に494円の安値をつけて、小さな三角保ち合い(C)となって10月19日に529円で上放れし買転換となっています。
 

 

(6332)月島機械

 四季報によると、買収会社を期中連結。上下水処理設備は受注、売上とも堅調。PFI等長期案件、汚泥消化ガス発電も下支え。産業事業は鉄鋼、化学向けなど投資鈍いが前期の不採算案件消え利幅改善。工事特損減。 ごみ焼却プラントに強い三進工業(16年7月期年商70億円)を56億円で買収、工事能力増強へ。大型乾燥機、製糖用分離機、汚泥焼却など独自技術核に海外深耕。

 8月4日発表時点、2018年3月期決算予想は、2017年3月期比で営業利益+19.7%の42億円、経常利益+14.5%の44億円と増収・増益の見通し。5月12日時点の予想と変わらず。

 2015年5月27日の1398円を高値に、8月25日の945円まで下げ、反発後は再び下げて下向きの先細り三角形(A)となっています。この中で2016年6月24日の864円を安値に上放れとなり、上昇トレンド(B)へ転換しています。この上昇トレンド(B)の中で今年の2月22日に1321円まで上昇後、4月21日の1081円まで押し目を入れ再上昇となって、9月15日には1439円と年初来高値更新となりました。現在は買われ過ぎからの反落となり、10月20日に1313円で短期の売転換(押し目買い)となっているところです。
 

 

(6632)JVCケンウッド

 四季報によると、カードプリンタ事業売却で売上40億円・営業益7億円目減り。エンタメも特需消え落ち込む。が、主力の車載はカーナビ、ドライブレコーダー数量想定超。無線システムも前期までの減損で償却費減り採算改善。前号比で営業益増額。特損ない。不振のヘッドホンはスポーツ用など強化しテコ入れ。iOSやアンドロイドOS対応の車載AV機器を米国で注力。

 7月31日発表時点。2018年3月期本決算予想は、2017年3月期比で営業利益は+10.7%の64億円、経常利益は+21.7%の44億円の増収・増益の見通し。4月27日時点の予想を変わらず。

※悪質ドライバー批判から、新車にドライブレコーダー搭載が義務付けられる可能性があり、その他自動運転の材料もあります。

 2012年11月13日の245円を安値に、アベノミクス相場にサポートされて、2013年1月22日の335円まで上昇するものの、業績悪化によって下降トレンド(A)入りとなりました。この中で2013年11月11日の159円で底打ちとなり、2014年5月30日の187円を2番底にして、下降トレンド(A)を上放れし、8月25日の325円まで上昇しました。ここで10月31日の202円まで下げたあと、業績回復期待から大きく上昇し、2015年3月12日の419円の高値をつけました。ここをピークに下降トレンド(B)へ転換し、2016年6月28日には201円まで下げ、2014年10月31日の202円に対するダブル底の形となって、上昇トレンド(C)へ移行しています。この上昇トレンド(C)の中で、12月7日の346円まで上昇し、今年の4月14日の259円まで押し目を入れ、反発となって10月19日に356円をつけて押し目を形成しているところです。
 

 

(6474)不二越

 四季報によると、工作機械は縮小。ただロボットが産機や電子機器向けで想定超の伸び。建機向け油圧機器やベアリングも増勢。前号より営業益V字回復の幅拡大。18年11月期はロボットがさらに伸長。営業益続伸。富山と東京の2本社制から人材・企業・情報が集まる東京に8月一本化。採用多様化でグローバル展開対応。北米2カ所に年内、テクニカルセンター開設予定。

 10月5日発表時点。2017年11月期本決算予想は。2016年12月期比で営業利益+43.6%の160億円、経常利益80.3%の140億円の増収・増益の見通し。1月11日時、4月4日時点の予想と変わらず。

※工具、ベアリング、産業用ロボット大手で、直近発表された受注額は拡大し、そのうちロボットは前年同期比で52%と急増。業績上方修正の期待も。

 2012年9月6日の212円で底打ちとなり、11月中旬からのアベノミクス相場にサポートされて上昇トレンド(A)を形成。この中で2014年9月29日の816円の高値をつけ、ここをピークに三角保ち合い(B)を形成し下放れとなって2015年10月2日の477円まで下げ、11月19日の601円まで自律反発後、下降トレンド(C)入りとなりました。この下降トレンド(C)の中で2016年7月8日の257円で底打ちとなり、上昇トレンド(D)へ転換しています。この上昇トレンド(D)の中で今年の3月9日に638円まで上昇後、柴田罫線では557~640円のボックス相場となっていましたが、10月3日に644円で買転換となって上放れとなっています。
 

 

(3355)クリヤマホールディングス

 四季報によると、北米絶好調。国内も尿素SCRタンク資材好伸、造船資材も寄与。ただ欧州の品質基準改定で在庫評価損発生し前号より営業増益幅縮小。子会社売却特益。18年12月期も北米好伸。在庫評価損消滅。伊モンチュラの公式オンラインショップ開設。認知度向上狙い展示会積極開催。北米の下水・配管用ホース工場は6億円投じ生産能力1・8倍に増強。

 8月10日発表時点。2017年12月期本決算予想は、2016年12月期比で営業利益+5.6%の21億円、経常利益+5.0%の24億円と増収・増益の見通し。2月10日時点、5月12日時点、8月4日時点の予想と変わらず。

 2015年7月15日の2269円を高値に下降トレンド(A)を形成。この中で2016年4月8日の958円で1番底、8月12日の1063円で2番底となって、上昇トレンド(B)へ転換しました。この上昇トレンド(B)の中で今年の7月26日に2300円となって2015年7月15日の2269円を更新するものの、いったん下落となり、9月5日に1675円まで押し目を入れてもみあい9月28日に1815円で買転換となっています。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム